2016年に自転車日本一周したわけですが、今回はその時に訪れたオススメの灯台を紹介します。
もともと灯台やダム、橋梁などの巨大建造物は好きだったので、海岸線を走るなら、灯台はできるだけ訪れようと思っていました。その時の目安としたのは日本の灯台50選です。
日本の灯台50選(にほんのとうだい ごじっせん)は、1998年(平成10年)11月1日の第50回灯台記念日の行事として、海上保安庁が募集し一般の投票によって選ばれた「あなたが選ぶ日本の灯台50選」の灯台のことである。 出典:ウィキペディア
50選全てを訪れたわけではないですし、50選以外のものも訪れています。数えたところ、全部で63ヶ所の灯台を訪れていました。私にとっての日本一周の定義である、離島を含まない本土各島(北海道、本州、四国、九州)の東西南北端には、灯台があることも多いので、そこは確実に訪れてます。
絶景に建つ灯台だけでなく、色々な灯台があったのですが、今回はその中から絶景灯台をベスト10形式で発表したいと思います。
ベスト1 大瀬埼灯台
長崎県五島列島福江島の西端、大瀬崎の断崖に建つ灯台です。灯台自体は出雲日御碕灯台に劣りますが、断崖に建つ姿はまさしく絶景灯台。間違いなく絶景度はNO.1です。
訪れるためにフェリーで福江島にわたり、幾つもの峠を超えて、最後には厳しい坂道を登り、駐車場からは更に歩きと、かなり大変でした。ただ、それだけの苦労をしても、訪れる価値はあると思うのです。
福江島はこの灯台だけでなく、たくさんの教会もありますし、食べ物も美味しいと、まさに島全体がオススメです。
木々のトンネルを抜けて、灯台が見えた時は本当にオォーと声が出ました。あたりには灯台以外は何もなくて、景色としては最高です。まわりの絶壁も近くまで寄ることが出来て、怖いけど気持ちいい。
自転車日本一周で五島列島を訪れる人は少なくて残念です。ぜひとも訪れていただきたい。たどり着くまでは大変ですが、たどり着いたときには、すべてが報われる思いになると思います。
ベスト2 出雲日御碕灯台
島根県出雲市にある日御碕の突端に建つ石造灯台です。日本の灯台50選だけでなく、世界の灯台100選にも選ばれております。なお、世界の灯台100選に選ばれている日本の灯台は5ヶ所。今回のベスト10の中では、こちらだけです。
また、歴史的文化財的価値が高いため、Aランクの保存灯台であり、全国に5ヶ所しかない最大の第1等レンズを使用した第1等灯台です。平成25年に国の登録有形文化財にも選ばれており、日本を代表する灯台といってもよいかと。
とにかくその石造りの美しさ、日本一と言われるその高さ、ひと目見て惚れ惚れしてしまいました。灯台自体の美しさでは、NO.1といって間違いありません。
そして、柱状節理の絶壁に建つ姿にも、惚れ惚れしてしまいます。ただ、その姿は私の持つカメラでは、入りませんでした。残念。もっと広角のレンズがあればと、後悔するのみです。
こちらは参観灯台となっておりまして、中に入ることができます。高いだけあって階段も163段あり、上がるのも一苦労です。そして、土足禁止なので、靴を脱いで上がるという珍しい参観灯台です。
上から見る日本海の景色もまた素晴らしい。灯台が好きな方のみならず、みなさまに訪れていただきたい灯台です。出雲大社からそれほど離れていないので、ぜひ。ただ、自転車の場合は、それなりにアップダウンがありますので…
ベスト3 佐田岬灯台
愛媛県西宇和郡伊方町にある四国最西端の佐田岬に建つ灯台です。佐田岬は自転車で行くのは結構キツイと聞いていたので、かなりの覚悟を持って望みました。
この佐田岬をほとんど押すことなく、クリアできたことがすごく自信となり、この後、それなりの岬や峠を、なんとかクリアすることが出来たように思います。
灯台の手前に駐車場があって、そこからは徒歩で灯台へ約20分。灯台の中に入ることは出来ませんが、灯台の敷地には入ることが可能。そして、そこには四国最西端の碑があります。
細長く飛び出ている岬なので、絶景感は満載です。
ベスト4 チキウ岬灯台
北海道室蘭市にあるチキウ岬(地球岬)に建つ白亜八角形の灯台です。もちろん灯台50選にも選ばれておりますし、「地球岬の絶景」は室蘭八景にも。
チキウ岬は水平線が丸く見えるところとしても有名です。本当に気持ちのよい景色でした。
灯台は基本的に立入禁止なのですが、年に1・2度一般公開されるようです。ぜひ、その時に訪れてみたいものです。天気が良ければ絶対に気持ちいいでしょうね。
ベスト5 鴛泊(おしどまり)灯台
北海道利尻富士町のペシ岬に建つ灯台です。ペシ岬は利尻島の鴛泊港北側に位置する標高93メートルの岩山の岬。写真はその展望台から見下ろした灯台です。
今回唯一灯台50選以外からの選出です。灯台自体がちょっと魅力的ではないのです。ただ、展望台から見る灯台やその景色は、絶景灯台と言っても過言ではないかなと。
展望台への道のりはそこそこの急斜面となってますので、行かれる時はしっかりとした靴を履いていってください。なお、ペシ岬は見る角度によってはゴリラの後ろ姿に見えます。
ベスト6 尻屋埼灯台
青森県下北郡東通村の尻屋崎の突端に建つ白亜の灯台です。あたりには寒立馬(かんだちめ)と呼ばれる馬が放牧されており、灯台と馬を合わせてみることが出来ます。
写真に写っている本州最涯地の碑があり、最涯地ってなんだろうと調べました。最果ての地といったような意味だそうですが、奈良からの距離を考えるとホント遠いところだなぁと思ったのでした。
そしてやはり、灯台と寒立馬とあわせて見ることができるというのが、ポイント高いです。
あと、この灯台には「まぼろしの灯台」という話があります。
第二次世界大戦中の1945年(昭和20年)に米軍に射撃を受け、同時に村尾常人標識技手が殉職した。翌1946年(昭和21年)、攻撃を受け破壊しつくされたはずの灯台が光を放ち、その目撃が相次いだ。付近を航行中の漁船が遭難を免れたということもあった。人々は米軍の攻撃時に殉職した村尾標識技手の霊なのではないかと噂した。当時の灯台長が公文書「灯台の怪火について」を灯台局に報告した[3]。同年8月に霧信号舎屋上に仮の灯りを点灯すると同時にこの現象は消えた[4]。出典:ウィキペディア
灯台には銃撃の跡が今でも残っております。
ベスト7 足摺岬灯台
高知県土佐清水市にある四国最南端の足摺岬突端に建つ白亜の大型灯台です。自転車日本一周を始めて10日目に訪れたということで、もう随分と前のことのように感じます。
ここへ来る何日か前に訪れた室戸岬灯台が山の上にあって、写真を撮りにくくて残念な思いをしました。それに比べると足摺岬灯台はいろいろな角度から写真が撮れ、また、崖に立つ姿も美しく、感動したのを覚えています。
ベスト8 トドヶ埼灯台
本州最東端である岩手県宮古市のトドヶ崎に建つ灯台です。灯台のある姉吉の町までにかなりのアップダウンを越え、そこから徒歩で3.8kmとなかなか困難な道のりでした。
スラリとのびる背の高い灯台がゴツゴツした岩場の上に建つ姿が美しいのです。たどり着くのが困難であればあるほど、たどり着いた時の感動は大きいものです。
ベスト9 安乗埼(あのりさき)灯台
三重県志摩市安乗崎の突端に建つ、白亜四角形の中型灯台です。丸型の灯台が多い中、こちらの灯台は四角形となっており、珍しい形の灯台です。この時は夏バテのためか、バテバテになってしまったのが思い出されます。
この時はもう一つ灯台50選にも選ばれている大王埼灯台にも行ってます。大王埼灯台も美しいのですが、形の珍しさでこちらを選びました。こちらも参観灯台で中にはいることが出来ます。
ベスト10 塩屋埼灯台
福島県いわき市平薄磯に建つ大型灯台で、近くには美空ひばりの『みだれ髪』が流れる歌碑と遺影碑もあります。
中に入る事のできる参観灯台で見晴らしも最高です。
以上、自転車日本一周で訪れた絶景灯台ベスト10でした。