さて、今回は私の購入した、スーパーカブ90カスタムの歴史を見ていきたいと思います。
スーパーカブの歴史に関する本は多数販売されておりますが、多岐に渡りすぎていてわかりづらい。そこで、90ccモデルに関することのみをピックアップしようかなと。
あまりに古いモデルからを取りあげても、長くなるだけなので、90カスタムの歴史をたどるという形で、1982年モデルから始めていきます。
購入を検討されている方に、モデルの違いを確認する参考にしてください。ホンダのニュースリリースを元に、各種サイトや本を参考にさせていただいています。
1982年 角目のスーパーカブ登場
スーパーカブのカスタムというグレードの特徴と言えば、なんと言っても角型ライト・ウィンカー・ミラー。
従来のスーパーカブが丸目で曲線的なデザインだったのと違い、全体的に直線的なデザインをされています。
このような角型ライトを初めて搭載されたスーパーカブ90 SDX(スーパーデラックス)が登場したのは、1982年のこと。
セルなしモデルと、セル付きモデルがあり、カラーはライトカッパーメタリックのみ。標準価格は、セルなし 160,000円、セル付 171,000円

1986年 12V化、ハロゲンヘッドライト採用
1986年、スーパーカブ全車の電装系が、6Vから12Vになりました。それ以外にも、ハロゲンヘッドライト、キー付タンクキャップが採用。カスタム以外では、大型リア・キャリアを採用。
また、90ccラインナップが、一般型(丸目)ボディでセル無しのデラックスと、角型ボディでセル付きのカスタムに。これ以降、モデル終了までこのラインナップは変わらず。
カラーはカノープスレッドメタリック、アドベンチャーブルーメタリック。90カスタムで赤色のボディは、この時期のモデルのみ。標準価格は180,000円。

1991年 エンブレム、ストライプのデザイン変更
1991年には、フロントカバー・エンブレムとストライプのデザインを変更。DXは右ミラーのみだったのが、左ミラーが装備されるように。
本体カラーはカノープスレッドメタリックが無くなり、アドベンチャーブルーメタリックとカニンガムグリーンメタリックに。標準価格は188,000円。

1993年 エンブレム変更
1993年はエンブレムの変更のみ。実質の値上げか。
本体カラーはアドベンチャーブルーメタリックとカニンガムグリーンメタリックと変わらず。標準価格は194,000円。

1995年 シート底板が樹脂化
1995年は、シート底板の材質をスチールから樹脂製にし、センタースタンドの形状を変更。サイドカバー部のエンブレムを立体化し、シート下側車体両サイドのストライプを変更。
本体カラーはアドベンチャーブルーメタリックとカニンガムグリーンメタリックと変わらず。標準価格は197,000円。

1996年 タフアップチューブ採用
1996年には、パンク防止液を封入した、新開発の「TUFF UPチューブ」を採用。
本体カラーが刷新。アドベンチャーブルーメタリックが無くなり、ムーンストーンシルバーメタリックとタスマニアグリーンメタリックに。標準価格は変わらず、197,000円。

1998年 マフラーガード装着、ドラム径が130mmに
1998年には、マフラーガードが装着され、フロントブレーキのドラム径が110mmから130mmに。
本体カラーはムーンストーンシルバーメタリックとタスマニアグリーンメタリックに加え、アドベンチャーブルーメタリックが復活。標準価格は変わらず、197,000円。

2000年 排出ガス規制対応
2000年は、排出ガス規制に対応させるため、キャブレターのセッティング変更などを。エアクリーナーのエレメントの形状が変更されている。
本体カラーはムーンストーンシルバーメタリック、タスマニアグリーンメタリック、アドベンチャーブルーメタリック。標準価格は変わらず、197,000円。

2002年 90カスタム、ラストモデル
2002年は最後のマイナーチェンジ。2009年に110ccモデルが販売されるまで継続販売され、これがラストモデルに。
トップカバーエンブレム、ボディーステッカーが変更、レッグシールドのエンブレムが無くなり、盗難抑止システムとして別売のアラームキットが装着できる配線を装備。
本体カラーはタスマニアグリーンメタリックが無くなり、ムーンストーンシルバーメタリックとアドベンチャーブルーメタリックに。標準価格は205,000円。

スーパーカブ90カスタムについて
以上、スーパーカブ90カスタムの変遷を見てきました。1986年の12V化、および90ccラインナップが固定されてからは、マイナーチェンジのみ。
スーパーカブ90カスタムは、登場からそれほど大きな変更はないモデルといって良いでしょう。ポイントとしては、1986年の12V化、1998年のマフラーガード装着とブレーキドラム径の大型化、2000年の排出ガス規制対応。
もし中古で購入する際、年式不明の場合、サイドカバーのエンブレムやマフラーガードの有る無しで大体の年式は分かります。
本体カラーはブルー系、グリーン系が昔からあるモデルで、シルバー系は1996年から。唯一のカノープスレッドメタリックは、めったに見かけることはなく、レアといえるでしょう。
参考サイト・文献
最後に参考にさせていただいた、サイトと文献を。