さて、今回のおもちゃデジカメクロニクルは富士フイルムの廉価ブランドAXIAから販売されたiX-1の紹介です。
AXIAブランド
AXIA(アクシア)は、富士フイルムグループ(現・富士フイルムホールディングス)がかつて販売していた、Cカセットテープを初めとする製品のブランドである。ブランド名の誕生と商標登録と初告知は1985年。
名前の意味はギリシャ語で「価値があるもの」(希: αξ?α)。のちにブランドロゴの下に「Active eXciting Innovator All for you」と併記された。
日本国内のみのローカルブランドであり、欧米市場ではFUJIブランドで商品を展開していた。
出典:Wikipedia
AXIAというと、斉藤由貴のカセットテープのCMが印象に残っておりますが、2001年突如低価格デジカメを販売します。当時は富士フイルムのデジカメと言えば、finePixという人気ブランドがありました。カセットテープを含めAXIAブランド自体が、初心者向けのイメージだったため、デジタルカメラにも採用したのかもしれません。
iX-1
iX-1が販売されたのは、2001年4月のこと。値段がオープンプライスで発売当初どれくらいの値段で販売されたのかわかりませんが、高くても1万円前後かと思われます。私がヤフオクで手に入れた商品には、6,980円の値札が貼られていました。いつ頃の購入かわかりませんので、あまり参考になりませんが。なお、同時期に販売されたfinePixデジカメとしては、「FinePix2300」があります。211万画素で49,800円でした。
前年にカシオ「LV-10」やマクセル「WS30」が発売され人気を得ていたので、それに追随する形になりました。形としてはカメラっぽくないですし、機能的にもインパクトがないので、それほど売れなかったようです。ネットの記事でも「WS30」や「che-ez!SPYZ」と比べ、あまり見かけません。
個人的には持ちやすくユニークな形状が気に入っています。
iX-1仕様
- 画像素子:30万画素CMOSイメージセンサー
- 出力解像度と保存可能枚数:高解像度(640×480) 26枚、低解像度(320×240) 107枚
- メモリ:8MB SDRAM
- レンズ:F3.0 f=6.0mm
- 撮影範囲:0.5m~∞
- 電池寿命:約1週間画像保存可能
- サイズ:124×51×29.5mm(幅×高さ×奥行き)突起部含まず
- 重量:約94g(電池含む)
- 電源:単4型アルカリ電池×2本
- 本体カラー:ゴールド、ブルー
- 付属品:USB ケーブル、スタンド、ストラップ、CD-ROM、ソフトケース、取扱説明書、単4アルカリ乾電池2本
- 製造国:中国
- 販売価格:オープン
パッケージはグレーでしたが、保管しているうちに茶色く変色してしまいました。持っているカラーはゴールドですが、落ち着いた色味で良い感じです。ネットで見る限り、ブルー(報道ではブルーメタリック)はメタリック感はなく、よりおもちゃっぽい気がします。

各部紹介
レンズの焦点距離は6.0mm。35ミリ判換算で45~50mmの間くらいでしょう。35mm判換算44mmのche-ez!SPYZよりやや望遠よりの気がします。デメキンのようなレンズが特徴です。
ブランドはAXIA表記ですが、デジカメでは@xia表記になっています。
本体上部に液晶ディスプレイ、LEDランプ、MODEボタン、シャッターボタンが配置されています。
パソコン接続用のコネクタはUSBタイプA。
三脚穴もあります。カメラ撮影用というよりは、付属のスタンドを使って、WEBカメラの利用を想定していると思われます。
電池カバーロック機構があります。他のメーカーのものと比べ、この辺りの作りは丁寧です。
カバーを開けたところ。電源スイッチがあります。電池をセットしていても、消耗しないような作りです。ただ、電源を切ってしまうと撮影したデータは消えてしまいます。撮影機能だけをオフにして、画像保存だけに電池を使うというようなことは出来なかったのでしょうか。
スタンドを取り付けるとこんな感じです。
パソコン用ソフト
パソコン用ソフトというよりTWAINドライバーなので、グラフィックソフトから呼び出す必要があります。保存はグラフィックソフトを経由せずに、直接保存することも可能です。その場合はBMPファイルになります。
windows98・98SE、Me、2000、MAC(OS8.6、9.0)に対応。推奨環境は、CPUがPentium200MHz、メモリ32MB以上、ハードディスク200MB以上の空き容量が必要です。
windows7・10ではドライバーは起動するものの、画像の取り込みできず。windowsXPでは、取り込むことが出来ました。
che-ez!SPYZと同じSTV680チップを使ったカメラなので、「che-ez! manager」で画像を取り込むことも出来ます。こちらならばwindows7でも取り込み可能です。
実写画像
すべて高解像度(640×480)モードで撮影、che-ez! managerで取り込み。BMPファイルをJPEGファイルに変換しています。
ファインダーで見るより下の位置が写るので、慣れないうちはフレーミングが難しいです。順光なら問題なく写りますが、逆光だと厳しい画像になります。
写りはche-ez!SPYZとどっこいどっこいといったところでしょうか。歪みが少ない分こちらの方が良いかも。30万画素機としては、良い方だと思います。

