さて、今回のおもちゃデジカメクロニクルは、大ヒット商品となったche-ez!SPYZの後継機種、che-ez!splash!の紹介です。
che-ez!SPYZの後継機
splash!が発売されたのが、2002年10月。
低価格デジタルカメラ「Che-ez!」にストロボ付属モデル(ケータイ Watch 2002.10.17)
フラッシュがついたトイカメラ 「Che-ez! splash」使用記(PC Watch 2002.10.25)
見た目からわかるように、前年11月に発売され大ヒットとなったSPYZの後継機種。大きさや質感はそのままに、SPYZの不満点を解消したモデルといって良いでしょう。主な変更点は記録用メモリがフラッシュメモリになったこと、フラッシュが標準添付されたこと、マクロ撮影が可能になったこと。
しかし、PC Watch『フラッシュがついたトイカメラ 「Che-ez! splash」使用記』に書かれているように、肝心の画質が悪くなったことや、カメラ機能付き携帯電話や「EXILIM」や「サイバーショットU」という常時携帯を目指した小型のデジタルカメラの登場により、その存在自体に疑問符がつくようになっている。
2002年後半ともなると、30万画素で撮影画像を確認する液晶ディスプレイもない、おもちゃデジカメは必要とされなくなっていたのです。
che-ez! splash!仕様
- 画像素子:32万画素CMOSイメージセンサー 有効画素数 31万画素
- 出力解像度と保存可能枚数:FINE(640×480) 約155枚、NORMAL(640×480) 約219枚
- メモリ:8MB フラッシュメモリ
- レンズ:4層グラスレンズ / IRカットフィルター F 2.8 f=6.2mm(35mmカメラ換算 45mm)
- 露出:自動
- ホワイトバランス:自動
- 撮影範囲:標準モード1.0m~∞、マクロモード 約20cm
- 電池寿命:カメラ本体 連続撮影 約500枚 / 約50分間、ストロボ 約800回
- サイズ:60×38×17mm(幅×高さ×奥行き)突起部、外付けストロボ含まず
- 重量:約42g(電池、外付けストロボ除く)
- 電源:本体 単4形アルカリ電池×1本、外付けストロボ リチウム電池 CR2x1本
- 本体カラー:ブルー、シルバー
- 付属品:外付けストロボ、USBケーブル、ボールチェーンストラップ、CD-ROM、携帯用ポーチ
- 製造国:中国
- 販売価格:オープン(実売価格 7980円程度)
各部紹介
レンズはSPYZと同じ4層グラスレンズですが、IRカットフィルターが付いています。F値は2.8で焦点距離6.2mm。説明書などには、35mmカメラ換算45mmと書かれていますが、画角的には50mmを超えていると思われます。
背面はこのようになっています。
液晶表示は丸窓でちょっと見にくい。SPYZと違い、ファインダーが内蔵されています。しかし、これもあまりアテにならないファインダーです。
本体上部に電源ボタン、シャッターボタン、撮影モード切替スイッチがあります。
本体左側には、ストロボ接続用のコネクタ。
本体右側にパソコン接続用のコネクタ、USBミニBコネクタです。ボールチェーン取り付け部と電池カバーもあります。
単4形アルカリ乾電池1本使用。電池カバーは外れないようになっています。これもSPYZの不満点を解消しているところです。
本体下部にしっかりと三脚穴があります。
こちらが外付けストロボ。あまり実用的ではありませんね。
電池はリチウム電池CR2を1本使用。電池カバーの横に見えるのが、電源スイッチです。
パソコン用ソフト che-ez! splash! explorer
パソコン用ソフトとして、「che-ez! splash! explorer」が付属していますが、ドライバーをインストールすれば、WindowsXPのエクスプローラーでファイルを取り込みできます。WindowsXPでは「che-ez! splash! explorer」は必要ありません。
windows98SE、Me、2000、XPに対応。推奨環境は、CPUが PentiumⅡ333MHz、メモリ128MB以上、ハードディスク200MB以上の空き容量が必要です。
取り込み時の保存形式はbmpファイルのみ。jpegにするために、グラフィックソフトかコンバーターが必要です。
実写画像
すべてFINE(640×480)モードで撮影、ドライバー経由で取り込み。BMPファイルをJPEGファイルに変換しています。
フィルムカメラで撮ったようなザラついた感じがするのは、画像が圧縮されているからか。また、発色も地味。ノイジーではないけれど、SPYZに比べると今ひとつの画質です。
またレンズの焦点距離が35mmカメラ換算 45mmと説明書にはあるのですが、画角から考えると実際は50mm以上ありそうに思われます。ファインダーがアテにならないのでフレーミングが難しくて、ちょっと使いづらいですね。
マクロモード
マクロモードは20cmと説明書にあり。15cmから撮ってみました。
15cmだと、ちょっとボケ気味。
20cm
25cm。これでもイケますかね。
30cmでも、まだ見られるかな。
まとめ
以上、che-ez!splash!でした。
大ヒット商品の後継機として不満点は解消されていますが、やはり肝心の画質が今ひとつで残念としかいいようがないですね。
