さて、寒くなってきました。冬にオートバイに乗るのは寒いもので、特に手はそれなりのグローブをしていてもかじかむものです。そこでハンドルカバーの購入を検討することにしました。
ハンドルカバーというと、スーパーカブやスクーターにつけられているあのダサアイテムなわけで、若い頃は絶対つけたくないアイテムでありましたが、その防寒効果はすばらしいと聞いていました。それなりに年を重ねると見た目よりも……ということで、ハンドルカバーの購入を検討するにいたったわけです。
ちょっと調べたところ、色々な種類のハンドルカバーがありまして、どういう製品があって、選択時のポイントをまとめておこうかと思います。
スーパーカブにおける定番
長い歴史を誇るスーパーカブの世界においては、必ず定番というものがあります。ハンドルカバーにおいても例に漏れず、定番アイテムがございます。
大久保製作所(マルト) ハンドルカバー HC-PRC001
大久保製作所(マルト)のハンドルカバーが昔からの定番のようです。スーパーカブのみならず、ヤマハのメイトやスズキのバーディーにも対応。汎用品との違いはスイッチ類まで覆うようになるので、スイッチ類の操作が比較的やりやすいところでしょう。欠点は外装が塩化ビニールで防水性に劣ることでしょうか。ここが1番のポイント。
普通のスーパーカブ用(HC-PRC001)の他に、郵政車や方向指示器が下にあるタイプ用(HC-UPL002)、AA04/JA10/C125用(HC-SPC003)があります。詳しくはメーカーHP参照のこと。
なお、大久保製作所では汎用のハンドルカバーも販売しております。
ホンダ 純正バイクカバー
スーパーカブ用のハンドルカバーで検索すると、以下のページが出てきます。一応ホンダ純正であるようですが、amazonで扱いもないですし、販売しているサイトは無いようなので既に廃盤なのかもしれません。
汎用ハンドルカバー
検索したところ、汎用のオートバイ用ハンドルカバーはたくさん販売されています。汎用品の構造はほぼ同じで、ハンドルグリップとブレーキレバーに通して、落下防止に紐で固定するもの。スイッチの操作をカバー越しにするので、操作性が悪くなりそうです。
素材や細部に少々の違いがあるので、そういったところを注目して各メーカーのものを見てみます。
コミネ AK-021 ネオプレーンハンドルウォーマー
防水性:ネオプレーン使用
裏地:保温性の高いフリース素材
袖口部:リブ
特徴:スイッチ類が見やすい透明窓採用
ネットでハンドルカバーを検索すると、よく見るのがこのコミネの製品。amazonのレビューも多く、この製品を利用している人の多いのがわかります。
amazonのレビューから防水・防寒性は問題なさそうですが、欠点は透明窓部分が劣化しやすいこと、袖口のリブにより手の出し入れがしづらくなっていることのようです。
もうひとつメーカーロゴがデカデカとあるのが個人的には苦手です。
コミネにはAK-021以外にも、コンパクトなAK-085、保温性を高めたロングタイプのAK-049があります。AK-085はコンパクトですが、amazonのレビューを見るとブレーキレバー操作など色々と問題がありそう。
YAMASHIRO(山城) YK-001 極厚ハンドルカバー
防水性:クロロプレンゴム使用。5mm厚の極厚生地。
裏地:起毛素材
袖口部:リブ
コミネAK-021から、透明窓をなくしたような製品。生地の厚さが売りのようです。袖口のリブがやはり手の出し入れをしづらくさせているようです。
OSS(大阪繊維資材) 防水・防寒 ネオプレーンハンドルカバー WNHC-03
防水性:クロロプレーンゴム使用。
裏地:起毛素材
袖口部:開口部調整可能
コミネや山城製品との違いは袖口部。リブで締め付けるのではなく、開口部を調整できる用になっています。開口部を大きくすると風の侵入があるかもしれませんが、手の出し入れはしやすくなりそうです。コミネや山城のものに比べて、値段が安いのがポイント。
OSSからはもうひとつサーモウォーマーという製品があります。こちらはスイッチ部分もかバーして、直接スイッチ類を操作できるタイプ。ネオプレーンゴムを使用しているのが、取り付け部分のみのようで防水性には疑問ありです。でも、操作性はよさそう。
デイトナ バイク用 ハンドルカバー 95920
防水性:クロロプレーンゴム使用。4mm厚の生地。
裏地:裏起毛素材
袖口部:開口部調整可能
機能性で見るとOSSとほぼ同じですが、袖口部がPVCコートされているなど作りはこちらの方がしっかりしていそうです。amazonでは値段の変動が激しいようですが、安い時はOSSと同じくらいの値段で比較的安い目。
大久保製作所 マルト newF-1 ハンドルカバー ブラウン F1-3000
HPにはネオプレーンゴム使用と書かれているのですが、どこにどう使われているのか不明で防水性に関してはよくわかりません。amazonのレビューを参考にするくらいしか、詳細の知りようはありません。透明窓はあるようです。
リード工業 KS-209 防水ハンドルカバー
防水性:防水生地使用
裏地:?
袖口部:オーバーフラップ構造
特徴:透明窓採用
生地が防水生地とあるだけで、クロロプレーンゴムなどは使っていない模様。ということで防水性は他のものに劣ると思われます。
中華製ハンドルカバー
amazonお得意の中華製らしき聞いたことのないメーカーのハンドルカバーもたくさんあるようです。ほとんどがコミネや山城あたりの類似品のようです。それほど値段も変わらないので、特別これらを選択する必要は無いかと思います。見るからに粗悪品っぽいものもありますので注意を。
選択のポイント
amazonで表示されたものの中から、しっかりとしたメーカーのものを上記に挙げました。よくわからないメーカー製のものや、5,000円以上する商品は除いています。
で、選択のポイントですが、まずは防水性をあげたいと思います。それなりの生地を使用すれば防風性はありますので、水に濡れた場合どうかという部分です。これはもうウェットスーツでも使用されるネオプレンゴムを使ったものを選ぶのが良いかと。カブ定番のヤママルトのものやリード工業のものは、防水性に劣るということです。なお、ネオプレンはアメリカ・デュポン社の登録商標のため、一般的にはクロロプレンゴムと呼ばれるそうです。
次に手の出し入れのしやすさです。風が入り込まないようにリブになっているものは、amazonのレビューを見る限り、手の出し入れがしにくそうです。コミネと山城のものがこれにあたります。
それ以外にも操作性について。スイッチ類が操作しやすいかどうかです。これは親指部分を見ると、メーカーにより少し違うことに気づきます。コミネのものは親指で操作する部分もネオプレーン素材になっています。これに対して山城・OSS・デイトナのものは、ここの部分の素材を変えて操作しやすいようにしているようです。写真だけではよくわからないので、レビューやブログを参考にしました。
そしてもうひとつ親指部分の形状もポイントかと。いわば人差し指と親指でL字型になっているほうが操作しやすいのではないかと。もちろんオートバイにもよるのですが、山城のものはL字型になっていないため、ひょっとしたら操作しにくいかもしれません。
以上の選択のポイントから、OSSとデイトナのどちらかが良いのではないかと。デイトナのほうがamazonでの説明がきちんとしていて、生地の厚さが4mmであること、3層構造であることがわかります。それに比べてOSSの方は生地の厚さなど不明。ただ、値段はOSSの方が安いようです。デイトナは値段の乱高下が激しいよう。最終的には、品質を取るか値段を取るかですね。
ということで、値段が安いことを第1にOSSのハンドルカバー WNHC-03を購入することにしました。防寒性はよいとして、どうしても操作性に疑問があったため。今回の購入はお試しで、操作性が著しく悪くなるようでしたら、ハンドルカバーはやめて別の方法を考えたいと思います。
商品紹介と取り付けは次回です。