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【おもちゃデジカメ クロニクル 24】機種編 14 高木産業 PDC-35D

さて、今回のおもちゃデジカメクロニクルは高木産業が“PURPOSE”ブランドで販売した35万画素デジタルカメラ、PDC-35Dの紹介です。おもちゃデジカメながら、CCDセンサー搭載、それでいて販売価格1万円切りの意欲的なおもちゃデジカメです。

高木産業 PURPOSE PDC-35D

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高木産業 PURPOSE

高木産業という会社は、ガス給湯器が有名なメーカーで、1997年にパソコン販売事業に参入、低価格なパソコンを販売していました。1999年6月には、秋葉原にショールームを出すほどの勢いでした。

高木産業、“パーパス秋葉原ショールーム”を開店--ノートパソコンを15分以内に組み立てるBTOサービスを開始
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どういう経緯かはわかりませんが、1999年11月デジタルカメラ市場にも参入。35万画素CCDセンサー搭載PDC-35を発売。当時の公式プレスリリースによると、手軽な情報収集用ツールとしての位置づけで、パソコンの周辺機器としてデジタルカメラを出したようです。35万画素CCDということで、この時期の他のおもちゃメーカーのものに比べると、かなりよいスペックです。また、9800円という価格も破格でした。PDC-35はよく売れたようです。BCN総研による「2000年デジカメ売れ筋トップ20」の11位にランキングされています。

ただ、スペック的にはよいものの、実際の使用においてはかなり問題があったようです。電池のもちがかなり悪い、画質が悪い、撮った画像が赤みがかっているなど、個人のHPなどでかなり酷評されていたのでした。いわゆる”安かろう、悪かろう”と受け取られたようです。

今回紹介するPDC-35Dは、PDC-35の後継機になります。

高木産業 PURPOSE PDC-35D

PDC-35の詳しい情報がないので、どの辺りが改良されたのかはわかりません。見た目やCCDセンサーなど基本的な部分は変わりないようです。発売当時の情報サイトでは“PCカメラ機能”が強調されているので、ドライバの改良などがあったのかも。またPDC-35Dはフラッシュメモリになり、電池が切れても画像が残ります。

液晶表示もなく、おもちゃデジカメ初期のMe:sia並みの見た目ですが、カメラの機能としてはわりと普通です。本体の薄さとCCDセンサー搭載だけが、売りといったところでしょうか。価格は8,800円と35万画素機としては、安い方でした。

このカメラが販売された2001年3月という時期は、カシオのLV-10やマクセルのWS30が人気になっていました。いくら価格が安いとはいえ、あまり売れなかったようで、ネットで話題を見つけることは出来ません。高木産業はこれ以降デジカメを出していません。

PDC-35D仕様

高木産業 PURPOSE PDC-35D パッケージ

  • 画像素子:1/4インチ35万画素CCDイメージセンサー
  • 出力解像度と保存可能枚数:640×480 最大36枚
  • メモリ:内蔵4MBフラッシュメモリ
  • レンズ:F3.8 f=3.8mm(35mmフィルムカメラ換算35mm)
  • 撮影範囲:標準モード 1m~∞
  • ファインダー:光学式
  • サイズ:64×57×17mm(幅×高さ×奥行き)突起部含まず
  • 重量:約60g(電池別)
  • 電源:単4形アルカリ電池×2本
  • 付属品:USB ケーブル、ストラップ、専用スタンド、CD-ROM、取扱説明書、単4形アルカリ乾電池2本
  • 製造国:台湾
  • 販売価格:8,800円

高木産業 PURPOSE PDC-35D 付属品

2005年~2007年ころ、リサイクルショップにて購入。本体とケーブルにテプラで作成した番号シールが貼られていました。複数台売られていたので、どこかの企業が業務用に使っていたのを、放出したのかもしれません。

各部紹介

高木産業 PURPOSE PDC-35D

パッケージには「F値:3.8、レンズ:3.8mm(35mmフィルムカメラ換算35mm)」と書かれているのですが、撮影画像を見る限り、換算35mmではなく換算45mmくらいと思われます。

高木産業 PURPOSE PDC-35D

ボタンは電源スイッチ、シャッターボタン、消去ボタンの3つ。撮るか消すかの潔さ。

高木産業 PURPOSE PDC-35D

2つのLED表示で状態を表します。2つとも点灯したら、それ以上は撮影できないということになります。テプラのシール跡が悲しい。

高木産業 PURPOSE PDC-35D

右側にストラップ穴とパソコン接続用のコネクタ。コネクタの形状は専用。汎用USBケーブルの利用は出来ません。

高木産業 PURPOSE PDC-35D

単4アルカリ乾電池2本使用します。電池カバーはロック機構はなく、開け閉めがちょっと固い。

高木産業 PURPOSE PDC-35D

本体の厚さが17mmの薄型が売りですが、レンズ部分は飛び出していて、この部分は23mmくらいあります。

高木産業 PURPOSE PDC-35D

三脚穴はなくて、付属のスタンドは本体を挟む形で固定します。チープさ満開!

パソコン用ソフト

高木産業 PURPOSE PDC-35D ドライバーソフト

パソコン用ソフトというよりも、TWAINドライバーです。グラフィックソフトで呼び出して、グラフィックソフトに転送するだけのものです。

windows98・98SE、Me、MAC OS8.6以降に対応。推奨環境は、CPUがPentium166MHz、メモリ32MB以上、ハードディスク20MB以上の空き容量が必要です。

Windows7ではカメラを認識せず、WindowsXPでは動作しました。ただ、他のカメラのドライバーをインストールしているうちに、このカメラを認識しなくなってしまいました。TWAINドライバーはやっかいですね。悪戦苦闘してなんとか認識させました。

実写画像

アドビ フォトショップ エレメンツ1.0でドライバー経由で取り込みました。特に画像処理は行わず、高画質でJPG保存しています。

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多少のジャギーはあるものの、30万画素気としてはかなり優秀です。周辺部の描写が甘くなるのは仕方がないとして、さすがCCDセンサー搭載といったところでしょうか。

まとめとリンク

以上、高木産業PDC-35Dでした。

意外と画質が良くてびっくり。撮影枚数がわからないとか、おもちゃデジカメ初期のMe:sia並みの見た目ですが、これはなかなか良いカメラですね。

高木産業、35万画素CCDデジタルカメラ『PDC-35D』を発売(Ascii.jp 2001.3.21)

おもちゃデジカメ クロニクル 目次
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【おもちゃデジカメ クロニクル 8】メーカー編 06 高木産業
メーカー編第6回目は、トミーとともに、おもちゃデジカメの先陣を切った高木産業(PURPOSE/パーパ...