【おもちゃデジカメ クロニクル 11】機種編 01 トミー Me:sia

さて、今回は20年前に販売された、トミーのMe:siaを紹介します。

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おもちゃデジカメ登場

トミーのミーシャが発売されたのが、1999年10月16日のこと。

センサーは25万画素のCMOSセンサー。発売時のデジカメの主流は100万~200万画素くらいでしたので、当時としてもスペックとしては貧弱です。

内蔵メモリは1MBで、256×256ピクセルの画像を15枚撮影可能。これも今では信じられないかもしれませんが、フラッシュメモリではないので、電源を切ると撮影画像は消えてしまいます。もちろん記録メディアには対応していないので、PCへはパラレルケーブルで接続し、専用ソフトを使って転送します。

本体価格は6,980円。当時主流のコンパクトデジカメと一桁違う値段でしたので、性能的に劣るのは仕方のないところです。おもちゃメーカーの販売する、おもちゃのデジカメ。ただ、これがヒットしました。

BCN総研では、トミーの低価格デジカメ「Me:sia(ミーシャ)」が発売以来急激に販売台数シェアを伸ばし、11月末週にはカメラ専業メーカーをおさえ、トップシェアを獲得したことを発表した。デジカメ市場の主流となっている解像度100万画素以上のモデルと比べると、同製品は25万画素の低スペックモデルといえる。しかし、6980円という低価格と煙草サイズの携帯性、玩具のようなデザインがユーザーの遊び心を刺激し、トップシェアを獲得した。

出典:BCN プレスリリース1999.11.26より

低価格であったこと、サイズが小さく携帯性が良かったこと、遊び心のあるデザインが、ヒットの要因とあげられています。それに加えデジカメを購入したいが、値段が高く手が出なかった層にも受け入れられたと思われます。

Me:sia 仕様

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  • 画像素子:25万画素CMOSセンサー
  • レンズ:F=2.5、f=4.8mm(35mm判換算で55.7mm相当)
  • フォーカス:固定焦点(撮影距離60cm~)
  • 実効感度:ISO100相当
  • サイズ:89.2×28.5×57.6mm(幅×奥行き×高さ)
  • 重量:113.5g(電池別)
  • 電源:単4型アルカリ電池×4本(連続使用の場合3週間の寿命)
  • 本体カラー:パールブルー
  • 付属品:パソコン接続ケーブル(25ピンパラレル)、CD-ROM、説明書

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各部紹介

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レンズの焦点距離は4.8mmで、35mm判換算で55.7mm相当。F値は2.5で、固定焦点。最短撮影距離60cm。

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シャッターはボタンというか、スイッチといったところ。シャッターを切るという感覚ではなく、スイッチを押す感覚。

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本体後ろのスイッチは1つだけ。「撮影」が電源ONで、「消去」が電源OFFを意味します。電源OFFにすると、データが消えてしまうため、こういう表示になっているのでしょう。

ファインダー横のパイロットランプは、説明書には「撮影」にすると緑色のランプが点滅すると書かれてあります。「シャッターを押すと点滅します」とも書かれているので、電源ONで点灯、撮影で点滅ではないかと思われます。15枚以上を撮ろうとすると、緑色のランプが5回点滅し撮影は出来ません。電池消耗時は赤く点灯。

液晶表示などはないので、どんな画像が撮れているかわからないし、撮影枚数すらわかりません。15枚以上になると、ランプの点滅で撮れないとわかるのみです。

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パソコンとの接続に使うピンジャック。専用のケーブルを使ってパソコンに接続します。

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パソコン側は25ピンのパラレルポート。今は見ることのないこのポート、主にプリンターの接続に使われていたので、プリンターポートとも呼ばれていました。

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電池蓋は二重ロックになっています。子供が間違って開けてしまわないようにでしょう。

パソコン用ソフト

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windows95/98専用ソフトで、windowsNT、MACは非対応。対応機種はPC/AT互換機、NEC PC98-NXシリーズ。PC9801/9821シリーズは非対応。推奨環境は、CPUがPentium133MHz、メモリ16MB以上、ハードディスク10MB以上の空き容量が必要。

転送する枚数を指定するのですが、何枚撮ったかはわからないため、通常は15枚すべて転送する設定にしておきます。撮影枚数が少ないと写真のように、画像なしの表示になります。

その後指定した写真を保存することが可能。説明書には記録方式BMP形式と書かれていますが、保存時にJPG形式も指定できるようになっていました。ソフトのバージョンが4.0なので、これ以前のものはひょっとしたらBMP形式のみかもしれません。

このように記録メディアに対応していない機種は専用ソフトを利用して、デジカメからパソコンに取り込んでいました。

パッケージと取扱説明書

ブリスターパックで販売されていたので、パッケージと説明書が一体になったタイプです。

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実写画像

実際にMe:siaで撮った画像です。すべて専用ソフトでJPG保存した無加工のものです。

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現在ではお話にもならない画像ですね。256×256ピクセルで解像度もないですし、ジャギーや偽色のオンパレード。25万画素の画質はこんなものです。でも、当時はデジタルで撮影し、パソコンで見られるということだけでも、珍しかった時代でした。

Me:siaのバージョン

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ミーシャにはMe:sia表記とMexia表記のものがあります。

ロゴがいつのタイミングで切り替わったのかわかりません。発売前の報道ではMexia表記されていますが、発売後のBCN総研の報道ではMe:sia表記になっているので、発売後すぐの変更かもしれません。なお、本体カラーがパールピンクは、限定先行予約のもの。

また、女性向けにキャラクターバージョンが存在したようです。

出典:モバイルセントラル「トミー、ハローキティ仕様のデジタルカメラ」より

パールピンクが限定販売だったので、女の子向けにピンク色とキャラクターをあしらったものを販売したのかもしれません。

MisiaとMe:sia

最後にミュージシャンのミーシャとの問題を。

「ミーシャ」問題でトミーとMisiaの事務所が和解(ケータイ Watch 2000.8.8)

これは歌手Misia(ミーシャ)の所属事務所リズメディアが「ミーシャ」の名前を不正に使用しているとして、トミーの「Me:sia」の販売差し止めの仮処分を求めていたものです。和解の内容は不明なものの、将来販売するデジカメにはミーシャの名前を使わないということになったようです。

すでに販売されていたものはそのまま。リズメディアとしては、ミーシャの名前に便乗して商売するなということだったのでしょうか。

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