さて、今回はアウトドア界隈で5年ほど前から話題になっている、ニトスキを購入した話です。すでにたくさんのブログで紹介されており、何を今更といったところですが、シーズニングの記録として書き残しておきます。
今回、購入したのは19cm(8インチ)のもの。
ニトスキとは
ニトスキとは「お、ねだん以上。」でおなじみのニトリのスキレットのこと。その手頃な価格で大ヒットした商品です。
スキレットとは、Wikipediaによると本来の意味は「小さなフライパン」のことですが、日本では「鋳鉄製の小さなフライパン」を指します。アウトドア界隈では、以前よりLODGE(ロッジ) のスキレットが有名ですが、こちらはちとお高い。
ニトスキは19cm(8インチ)で740円(税別)、15cm(6インチ)で462円(税別)と格安でございます。ニトリのニトスキ開発秘話によると、
魅力があるのに、価格がネックとなって市場に浸透していない商品は意外と多いもの。そんな“隠れた人気商品”を研究して、お求め安い価格で提供し、お客様が気軽に購入いただけるようにすることも、ニトリが提案する“豊かさ”の一つ。
出典:ニトリ「お、ねだん以上。」創造ストーリーより
手に取りやすい価格にすることで、需要を拡大させたということ。それに加えて、SNS映えしたのもヒットの要因ですね。
スキレットは面倒
ニトスキとセットで語られるのがシーズニング。鉄のフライパンであるスキレットには、事前にシーズニング(油ならし)が必要とのことです。これが面倒。
スキレットに付属する説明によると、シーズニングとは、全体に油をなじませ、油の膜を作り、商品をサビにくくすること。手順は以下の通り。
- 台所用中性洗剤を使ってよく洗い、サビ止め用の食用油を洗い流す。
- お湯で洗剤を充分に流し、水気をよくふき取る。
- 本体を火にかけ、水分が蒸発し始めたら火を止める。
- 食用油を引いて火にかけ、ショウガやネギを強火で炒める。(鉄特有のにおいを抑える効果があります)
- 油が全体になじんだら、炒めた野菜を捨てる。
わりと簡単な手順で書かれていますが、結構面倒ですね。特にショウガやネギ(クズ野菜)をわざわざ炒めるというのが、普段から料理をあまりしない人にとっては、用意しないといけませんし。
ただ、これは最初だけなので、長く使い続ける儀式としてやるしかないですね。
シーズニング
シーズニングをおこなうにあたり、ネットでニトスキのシーズニングを調べてみました。すると、もっと多くの行程をされている方も多く、方法もさまざまで何が正しいのかよくわかりません。今回は色々なブログを読み比べて、納得のいく説明があるものを参考にしました。
こちらを参考に作業を進めました。
まずは台所用中性洗剤を使って、フライパンをしっかりと洗います。出荷時にサビ止め用の食用油が塗られているので、これをしっかり落とします。洗剤を使うのは、これ1回のみ。
つぎに水を半分ほど入れて、火にかけて1度沸騰させてお湯を捨てます。これはニトリの説明書にない手順。この行程をしていないブログも多くあります。わざわざこれをするのは、参考にしたブログ以外にも「この工程は洗いきれなかった錆止め剤を浮かすため」と書かれているのがあったため。
もう一度火にかけ、今度は空焼きして焼きを入れます。
全体が白っぽくなるまで焼き入れします。なお、水を入れたところに跡がつきますが、これは気にしない。この時スキレットは、めちゃめちゃ熱くなっているので、うっかりさわらないように注意。づらして取っ手なども、焼き入れします。
焼き入れ後、スキレットをさわれる温度まで冷ましてオリーブオイルを全体に薄く塗布します。調理面だけでなく、取っ手や裏面にも塗るようです。
オリーブオイルが良いとよくいわれていますが、根拠が書かれていなくて。調べてみるとサラダ油などは酸化しやすいから、さけた方が良いとか。それ以外にも亜麻仁油が適しているとか、クルミ油がオススメとか、色々と書かれています。正解はよくわかりません。ただ、わざわざ用意するのは面倒。あるものを使えば良いと思います。
買ったは良いけど、あまり使っていないオリーブオイルがあったので、これを使いました。
オイルを塗るのは、キッチンペーパーが一般的なようですが、「鋳鉄製調理器具は表面の凹凸が激しく、キッチンペーパーで油を塗ると削れてカスが発生し易く、あまりオススメ出来ません」
と書かれているものもあり。布がオススメらしいです。
私はキッチンペーパーも布も面倒なので、ダイソーの油引きを利用しました。
油を塗った後、もう一度火にかけるのですが、この時にちょっと失敗しました。油も引いているし、あまり温度が高くなると危険かもと思い、温度センサー付きのコンロを使いました。
すると気がつかないうちに火が消えていて、真ん中に変な跡がついてしまいました。これはちょっと気持ち悪い。ということで、最初からやり直しました。もう一度台所用中性洗剤で洗い、水を沸かし、から焼きをやり直し。
1度ついた跡はなかなかとれませんが、まぁ良いかと。
オリーブオイルを引いて、火にかけると煙がもくもくと出てきます。煙が出なくなったら、火を止めて冷まします。
参考にしたブログによると、この油を塗って火にかけるという作業を4~5回繰り返すとのこと。ブログによっては1回だけで済ませていたり、2~3回とか、8~10回とかさまざまです。私は面倒なので2回ほどにしました。
次にスキレット冷ましてから、少し多めに油をひいてクズ野菜を炒めます。ニトリの説明書ではショウガやネギ、鉄特有のにおいを抑えるため、香りの強い野菜が良いようです。普段調理をしないので、クズ野菜なんてありません。今回用意したのは、タマネギ。1/4ほどを炒めることにします。
説明書では強火、参考にしたブログでは弱火~中火と、何が正しいのか? このコンロの強火は本当に強いので、今回は中火でしました。ヘラを使って野菜をこすりつけるように炒めます。
野菜が焦げるくらいまで炒めたら、野菜を捨てお湯で洗います。もちろん洗剤は使わず、たわしでゴシゴシです。
火にかけて水分を飛ばしたら、少し冷まして油を塗って終了です。最後の方はもう面倒になって、わりとテキトーです。これで良いのかもよくわからず。真ん中についた輪のような跡は消えました。
これにてシーズニングは終了。大晦日にダウンタウンの番組を見ながら、2~3時間くらいかかったでしょうか。途中、失敗しているので、余計に時間がかかっています。それほど料理にこだわりのない私には、かなり面倒な作業でした。「育てる楽しみ」があるなんていわれていますが、そこまでこだわりがないので、テキトーに使っていこうと思ってます。
肝心なのは、洗剤を使って洗わない、使った後は洗って水分を飛ばし油を引いておく、くらいでしょうか。調理面以外の取っ手や裏面に油を塗るというのも意味がわかりません。今後は調理面だけにします。
なぜスキレット?
最後に、なぜこんな面倒なものを買ったのか。それはお好み焼きを焼くため。
関西地方以外では販売されているのかわかりませんが、おはなはんのお好み焼きが大好きです。材料がセットになっていて、まぜて焼くだけ。これ、底の薄いフライパンで焼くのと、厚いフライパンで焼くのではおいしさが違うのです。底の厚いフライパンで焼くと、ふんわりと美味しく出来上がります!
お好み焼きを焼くにはちょっと小さくて、ひっくり返すのが難しいですが、美味しく焼けました。火加減や時間はこれから調整して、ベストを目指します。
そもそも底の厚い鉄のフライパンが欲しくて、ホームセンターやニトリを探したのです。思ったようなのがなかったので、少し小さいですがニトスキで良いかということになりました。実際に使ってみると、これは正解だったかも。シーズニングはめんどくさいですし、お手入れも面倒です。しかしお好み焼きだけでなく、ホットケーキや目玉焼き、餃子を焼くのも良いかもしれませんね。