さて、今回はche-ez!と同じニチメン(NHJ)が販売した、兄弟ブランドmach powerのスティックカメラSVXを紹介します。
mach powerとは
mach power(マッハパワー)はニチメン株式会社とそのパートナーであるエヌエイチ・ジャパン・ホールディングス株式会社が販売したデジタルカメラのブランドです。
同社が先行して販売していた、かわいらしさ、廉価、手軽さ、携帯性をコンセプトとするChe-ez!シリーズと違い、機能・スペック重視、高級感、ビジネスユース、未来的デザインをコンセプトとしています。
おもちゃデジカメより少し高級路線といったところでしょうか。
デジタルカメラ新シリーズ「Mach Power(マッハパワー)」新発売(双日ニュースリリース 2001年8月9日)
ブランド発表と同時にアナウンスされたのが、130万画素のMPXとスティック型のSVX。
mach power SVX
スティック型デジカメとしては、タカラが販売したスティックショットおよび後継機種のスティックショットMXがありました。どちらも10万画素でしたので、性能的には今ひとつでした。
それに比べるとSVXは30万画素になり、コンパクトなストロボ(取り外し式、強制発光)を標準装備。ボタン電池を利用して画像のバックアップも出来、ボイスレコーディング機能まであります。それでいて価格は、実売8,980円ほど。
胸ポケットに入れておき、必要な時にさっと出して、写真や音声をメモするカメラ。そんな用途を想定しているのでしょう。デザイン的にもおもちゃぽさはなく、ビジネスユースを意識されているのがわかります。
発売は2001年9月。
SVX仕様
- 画像素子:30万画素CMOSイメージセンサー
- 出力解像度と保存可能枚数:高解像度(640×480) 26枚、低解像度(320×240) 107枚
- メモリ:8MB SDRAM
- レンズ:F2.4 f=6.3mm(35mmフィルムカメラ換算44.6mm)
- 撮影範囲:1.5m~∞
- 露出:自動
- ホワイトバランス:自動
- 電池寿命:カメラ本体 写真撮影 約3000枚 / 2時間、フラッシュ部 連続撮影 約100枚 / 18分
- サイズ:本体 30×140×30mm(幅×高さ×奥行き) 突起部含む、フラッシュ部 35×70×30mm(幅×高さ×奥行き)
- 重量:約60g(取り外しフラッシュ、電池除く)
- 電源:単4アルカリ乾電池×2本(カメラ本体用)、単4アルカリ乾電池×2本(取り外しストロボ用)
- バックアップ電源:CR2032×1個
- カラー:シルバー
- 付属品:フラッシュ、USBケーブル、ネックストラップ、ハンドストラップ、ポーチ、スタンド、CD-ROM、取扱説明書、単4アルカリ乾電池4本、ボタン電池(CR2032)1個
- 製造国:中国
- 販売価格:オープン 実売8,980円
リサイクルショップにて購入しました。その時はUSBケーブルはついていましたが、現在は欠品しています。汎用USBケーブルが使えるので、なんとかなります。
各部紹介
レンズはF2.4 f=6.3mm(35mmフィルムカメラ換算44.6mm)です。
レンズの下にあるのがシャッターボタン。
本体右側はフラッシュ接続用コネクタがあります。上の穴は電子的なやりとりのない、ただ位置を固定するだけものです。
本体上にあるのは、ストラップ取り付け用の穴。本体左側にパソコン接続用のコネクタがあります。USBタイプAコネクタです。
本体裏側に液晶ディスプレイとMODEボタンがあります。右上の穴はボイスメモ用マイクです。
STV680チップを使った製品ですが、動画撮影に加え、ボイスメモモードやフラッシュモードがあるので、MODEボタンひとつだけの操作はやや面倒です。
ちょっとわかりづらいですが、中国製であることがわかります。
単4アルカリ乾電池2本で撮影は可能です。
単4アルカリ乾電池の下に、ボタン電池(CR2032)を入れるスペースがあります。ボタン電池はなくても撮影可能です。
こちらはスタンド。支える部分がプラスチック製なのでグラグラします。
付属のフラッシュ。デザインはかっこいいです。
右側にスイッチ。
左側に接続端子があります。
フラッシュも単4アルカリ乾電池2本使用します。
パソコン用ソフト mach power マネージャー
パソコンへのデータをアップロードするために「mach power マネージャー」というソフトを利用します。
che-ez!シリーズの「che-ez! manager」と同じソフトです。タイトル部分のみ変わっています。
windows98・98SE、Me、2000、MAC(OS8.6~9.1)に対応。推奨環境は、CPUがMMX Pentium200MHz、メモリ32MB以上、ハードディスク200MB以上の空き容量が必要です。
「che-ez! manager」と同じですので、Windows7でも動くと思われます。
STV680チップセットを利用しているので、同じチップセットを使うカメラのソフトを利用することも出来ます。この辺りは別の機会にまとめたいと思っています。
実写画像
すべてHIGH(640×480)モードで撮影、che-ez! managerで取り込み。BMPファイルをJPEGファイルに変換しています。
この時代のCMOSセンサーは、白飛びしやすいのです。晴天の下で、白い車なんて撮影するものではありません。
これらはフレアというのでしょうか。
他のSTV680チップのカメラに比べ、逆光状態での露出オーバー判断が厳しくて撮影できないことが多いようです。太陽の光も入りやすいですし。
まとめ
以上、mach power SVXの紹介でした。
スティック状の本体は、片手では持ちやすいですが、ファインダーをのぞいて撮影はちょっとしにくいかも。画質は逆光に弱いですが、まぁまぁといったところでしょう。