さて、今回は父の残したネガケースについて、です。
父は多趣味な人で、たくさんのものを残していきました。その中でもちょっと珍しいかなと思うものを紹介します。
ネガケースとは
写真に写るのは、ネガケースです。ネガケースといっても、何かわからない人もいるでしょう。
フィルムカメラの時代は、撮影したフィルムをカメラ屋などで、現像してもらいます。そして、現像されたフィルムは、ネガケースに入れられて返ってくるのです。
これらのほとんどは昭和30年代後半から、40年代前半のもので、ケースとネガを入れる部分が一体型になっています。
(いつの頃からかはわからないですが、平成になる頃には、ケースとネガは別々になっていました。)
現像から戻って来てたネガを見て、プリントするコマの欄に枚数を指定するわけです。
ちなみに私はこれのことを、スリーブケースと呼ぶと思っていました。しかし、スリーブケースで検索しても、でてくるのはCDとかDVDのスリーブケースばかり。どうやらネガケースと呼ぶのが一般的なようです。
私が写真を撮るようになった頃は、ただの袋になっておりましたが、父の残したこれらのものは、なんてオシャレなんだろうと。
カメラのイラストがあるもの
精巧なカメラのイラストが入ったもので、高級感があります。この頃は、フィルムも現像代も高かったでしょうから、出来上がったものを入れるのも、ちょっと高級感のあるものだったのでしょうか。
上から1番目と2番目は、同じイラストで、ライカのカメラ(たぶんM3)です。カメラ店がネガケースを注文するときに、色が選べたのかな?
3番目のも、ライカのM3かな?露出計付きのもの。
4番目はキヤノンのカメラ。調べてみたところ、L2のようです。
5番目は、ローライフレックスとローライコード。こちらのネガケースは120フィルム(ブローニーフィルム)用です。
これらのものは、裏に書かれている撮影記録から、昭和34年から36年くらいのもののようです。フィルムはもちろんモノクロです。
レトロでかわいいデザイン
これらはイラストが可愛いものです。昭和38年から42年くらいのもの。
注目すべきは、黄色地に建物のイラストがはいったもの以外、フィルムメーカーの名前が入っていること。フィルムメーカーから支給されたのでしょうかね?
さくらフィルムのものは、サントリー トリスウイスキーのアンクルトリス風のシルエットですね。
上から3番目、手塚治虫風近未来の都市的なイラストが、レトロフューチャーでかっこいい。これと一番下のものは、フジカラーの文字が入っており、昭和40年以降のもの。
1番下のものには、撮影記録として、昭和42年とあります。フィルムは全てモノクロでした。
シンプルデザイン
シンプルなデザインのものです。撮影記録からは、昭和36年から49年までと、幅広い年代のもののようです。
1番下のカメラの西本のものは、撮影記録として1961年(=昭和36年)と記入されています。
上から2番目のものは、昭和49年のスタンプが押されております。(カメラ店側が押しているものです)
たくさんあったネガケース
これら以外にも、たくさんのネガ及びネガケースがあったのですが、ほとんどのものは処分してしまいました。
これらが残っているのは、兄がデザインが良いので残してくれたものです。
遺品整理って、すごく大変なのですが、こういった物が出てくると、ちょっと嬉しいですね。