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母が大腸がんになった話【早期発見なら大丈夫】

さて、今回は母が大腸がんになった話です。もし、近親の方が同じように大腸がんになってしまった場合の参考になればと思い、ここに記しておきます。

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大腸がん!

今年の6月、私は自転車で3ヶ月ほど北海道を放浪すべく旅に出ました。北海道に着き1週間がたった頃、兄からの電話で、母に大腸がんが見つかったと連絡がありました。

話によると母は血便が出たため、かかりつけのお医者さんで見てもらったとのこと。それほど深刻な状況ではなさそうだが、念のため内視鏡で検査をしてみようとなったようです。かかりつけの病院では内視鏡の設備がないため、紹介を受けてその日のうちに、近隣の内視鏡の設備のあるクリニックへ行くことに。

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こちらでは申し込んだその日でも、空いていれば診察してくれるようです。母が一人でこちらに行ったのですが、診察の結果、息子さんと連絡は取れるかと言われ、日を改めてこちらに伺うことに。

翌日、兄と母が診察の結果を聞きに行ったところ、大腸にがんがあるとのこと。大きさ的にステージ2か3と兄は言われたようです。このときに母は詳しい話を聞いていませんでした。

クリニックの先生が言うには、早く手術を受けた方が良いとのこと。これを受けて、近くの「地域がん診療連携拠点病院」である、奈良県総合医療センターの予約を取ったのでした。

その後、私に連絡、これが6月11日の夜のことでした。

大腸がんのステージ

がんは進行度に応じて、基本的にステージ0~ステージⅣまでの5段階に分類されます。数字が大きいほど、がんは進行していることになります。

ステージ0:がんが粘膜の中にとどまっている。
ステージⅠ:がんが大腸の壁(固有筋層)にとどまっている。
ステージⅡ:がんが大腸の壁(固有筋層)外まで浸潤している。
ステージⅢ:リンパ節転移がある。
ステージⅣ:遠隔転移(肝転移、肺転移)または腹膜播種がある。

大腸がんを学ぶより

ステージの分け方としては、どこまで広がっているかということ。ステージ0~2は、がんが発生した臓器からひろがっていない状態。ステージ3は、リンパ節に転移が確認された状態、すなわち、がんが広がり始めている状態です。ステージ4は、他の臓器への転移が確認された状態。

ステージ0あるいはステージ1の段階で治療できれば、5年生存率(がんと診断されてから5年後に生存している割合)は90%以上で、治る可能性が高まります。

私の母の場合はステージ2か3と言われており、リンパ節への転移があるかどうかがポイントのようです。

奈良県総合医療センターにて

6/17、奈良県総合医療センターに行くことに。

内視鏡クリックではステージ2か3と言われており、すぐにでも手術が必要と思っていたのですが、センターでもう一度検査をすると言われます。CT検査、X線検査、内視鏡検査と3つの検査をするとのこと。

それぞれの検査もすぐにということではなく、CT検査は6/24、X線検査は6/26、内視鏡検査は7/2と、検査で約半月の時間を要します。意外とゆっくりとしたものだなぁというのが正直な感想。7/2の内視鏡検査が終わった当日、今後の予定を決めることに。

6/24・26の検査に私は同行しませんでしたが、7/2の検査には同行し、結果を一緒に聞くことに。

結果は大腸がんで、肛門に近い直腸あたりに癌があるとのこと。大きくなっているので、内視鏡手術でなく、腹腔鏡手術になるとのことでした。内視鏡手術の方が、体への負担が少なくて良いのですが、今回は無理とのことです。

癌自体は手術で取り除くのですが、リンパ節への転移は手術後に判明するとのことで、ステージ2か3かはその時にわかると説明がありました。手術の時に一緒にリンパ節を取って、それを分析するとのことです。

検査結果を受けて、手術は1週間後(7/10)におこなうことになりました。そして、手術のリスクなどの説明を受けて、輸血や麻酔の同意書にサインすることに。その後は入院についての説明を聞いたり、手続きをしました。

手術

手術前日

手術は7/10ですが、その前日に入院する必要があります。準備しておくようにいわれたものを持って病院に。

こちらの奈良県総合医療センターは最近できたばっかりで、病院自体が新しく最新設備です。病室のある階にいる看護婦さんなどは、タブレットを操作して仕事をしています。入院している人の名前表示は液晶表示ですし、どの設備も新しい。すごいなぁと感心しつつ、案内された病室に。

案内されたのは、個室でした。いやいやそんなの希望していないですよというと、大部屋が満室なのでこちらを利用してくださいとのこと。もちろんお金はかからない。これはラッキー。

後は手術までは、ゆっくりと待つのみ。看護婦さんの言うとおりにしていたら良いだけなのですが、母は不安のようでした。個室だしゆっくりできて良いのに、と私は思っていたのですが。そういえば母は一人暮らしの経験はなく、一人で過ごすこと自体不安なんだろうなと。

手術当日

手術当日、朝から私は病院に行ったのですが、母はやはり不安のようで。ここまで来たら、先生に任せるのみで、もうどうしようもありません。先生を信じるのみです。

手術は3~4時間くらいかかったでしょうか。待っている時間は長かったです。それでも順調に進んだとのことでしたので、普通はもっとかかるのでしょう。術後、手術室横の部屋に呼ばれ、切り取った腸を見せてもらいました。ちょっとグロテスク。

手術自体は問題なく終わりました。術後は全身麻酔が効いているので、母の意識はありません。後で聞いたところ、この日はほとんど意識がなかったようです。酸素マスクをして、点滴や痛み止めの管がつながった状態。この日は看護婦さんに任せるのみです。

手術翌日後

翌日、朝に訪れると意識は戻っていました。なお、術後の病室は4人部屋です。手術中に荷物は私たちが移動しました。5カ所ほどおなかを切っているので、術後はそこが痛いとのことです。

手術前日にもらった資料によると、病名はS状結腸癌、入院期間は7~14日となっていました。順調にいけば1週間ほどで、退院になるとのことです。手術前はあまり頭に入っていなかったのですが、意外と入院期間が短いのだなと。癌ということで、大変なことと思っていたのですが、わりと簡単に済むんだなというのが素直な感想です。

入院中の母が言うには、看護婦さんを呼んでもなかなか来てくれないとか、対応があっさりしているとのこと。この辺は大きな病院だから仕方がないのでしょうね。術後3日目くらいからは食事も可能。3分粥の消化に良いものからスタート。徐々にご飯に近づいていきます。背中につながっていた管も抜かれ、移動もできるように。この後はちょっとしたリハビリなども。退院後の食事の説明を受け、退院に向けて動き出します。

術後は痛みはあるものの順調に進み、1週間後にはもう退院することに決まりました。早っ。

退院予定の前日に、おなかの傷口から液が出ることもあったのですが、これは特に問題はないとのこと。傷が治ろうとしている状態のようです。母はこれに不安があったようですが、さっさと退院です。こちらの病院は、回転がすごく速くて、母と同室の人もどんどん入れ替わりました。長々と入院させない方向のようです。たくさんの人が手術を待っていると考えると、これも仕方の無いことかもしれません。

退院の日、先生の説明を受けました。分析の結果、リンパ節への転移はないとのこと。癌自体の広がりも小さかったようで、ステージ2よりもステージ1に近いとのこと。早期発見できたのが良かったとのことでした。転移の可能性がないとのことで、今後は3ヶ月に一度ほど経過観察で良いようです。

退院後

退院1週間後に病院に行って、術後経過の観察と抜糸。相変わらず傷口が痛いと母は言っていましたが、問題はないとの結果。次の検診は9/17になりました。

術後2週間ほどは傷が痛いと言っていましたが、2ヶ月経った現在は問題なく過ごして追います。元々癌の自覚症状は無く、どこかが痛かったわけではありませんので。

入院にかかった費用

癌の手術と聞くと、費用がかかると思われることでしょう。しかし、79歳の母が入院・手術でかかった費用は68,380円。70歳以上は医療費の上限が57,600円、プラス食事費と施設(テレビや冷蔵庫など)利用料です。

入院期間は8日間と短かったのですが、これは思っていたより費用がかかりませんでした。入院以前の検査でも、それなりに費用はかかっていますが、こちらも1割負担ですので安い印象です。やはり、高齢者は優遇されているのだなぁ、と思いました。

まとめ

今回、母の癌が発覚から手術後までの経緯を書きました。

癌と聞いたときは、ある種の覚悟を考えたのですが、思っていたよりは簡単に手術が済みました。術後も問題ないようで、癌は不治の病というのは、もう昔の話なのでしょうか。

今年になってプロ野球の阪神タイガース・原口選手や演歌歌手・山本譲二さんも、大腸がんの手術を受けたことが発表されました。聞いたときは大変だなと思ってのですが、術後もそれぞれ活躍されています。特に原口選手は1軍戦に出場し、癌の手術を受けたとは思えないほどの活躍です。

やはり早期発見の場合は手術で治療できるようです。入院期間もそれほどかからず、わりとあっさりとしたもの。癌と聞くだけで驚いてしまいますが、早期発見の場合はなんとかなる。今回の経験でわかったことです。