天草・島原地方の天草四郎像を求めて【ワンテーマ旅】

2016年の自転車日本一周時に天草地方に天草四郎像がたくさんあることに気づき、すべて写真に収めてみようと挑戦しました。旅行サイトでは天草地方と島原地方に分かれているため、完全に網羅しているものがなく、場所もよくわからないものが多い状況。わかる限りで訪れ、写真に撮ったのは7体。

旅の形の1つとして、ワンテーマを求める旅というのがあります。天草地方への旅を考えている人へ、天草四郎像を巡る旅なんていかがでしょうか。四郎像のあるところは、観光(お土産)スポットとなっているので、四郎像を巡りつつ、資料館を見たり、美味しいものを食べたりすることが出来ます。

天草四郎とは

江戸時代初期のキリシタンで、島原の乱における一揆軍の最高指導者とされる。出生地など諸説あり、詳細は不明なことが多い。後述の通り豊臣秀頼(豊臣秀吉の息子)の落胤であったとする伝説もあったりします。実際はどうだったかわかりませんが、島原の乱を語る時には外せない人物です。

小説やマンガ、映画などにも多数登場していて、色々な姿で描かれています。私は1981年の映画『魔界転生』に登場した沢田研二演ずる天草四郎が印象に残っております。

藍のあまくさ村

STY11286

天草五橋1号橋を渡り、国道266号線を走っていると見えてくる巨大ちくわ。ここが「藍のあまくさ村」という、昔でいうところのドライブイン、お土産販売施設です。

多数のお土産店やカフェが建ち並ぶ一画に四郎広場があり、そこには日本一巨大な天草四郎像があります。高さ15mの大きさです。他の天草四郎像に比べると、ちょっと造形の方向性が違うというか、繊細な少年らしさがないと思いました。

藍のあまくさ村にある天草四郎像が”強そう”な理由に迫る! | 肥後ジャーナル – 熊本の今をお届けするメディアサイト
大矢野町にそびえ立つ「天草四郎像」上天草市大矢野町にある「藍のあまくさ村」そこにそびえ立つ巨大な天草四郎像をご存知ですか?私は「ここの四郎像と戦ったら負けてしまいそう」「たくまし過ぎる、ガチムチで強そ

記事によると、「下から見上げると、細面の美少年姿だと悲壮感があるため、ふっくらした顔になった」とのことです。店先にも四郎像があるのですが、そちらの方は美少年風になっています。

STY61819

<藍のあまくさ村>
住所:熊本県上天草市大矢野町登立910
営業時間:9:00~18:00、8月のみ 8:30~19:00
店休日:12月31日・1月1日の2日間
ホームページ:http://www.amakusamura.jp/
営業時間は変更があるかもしれませんので、HPで確認してください。

天草四郎ミュージアム

STY11298

「藍のあまくさ村」から国道266号を南下すると、道の駅「上天草さんぱーる」があり、その向かいの丘の上に「天草四郎ミュージアム」があります。私が訪れた2016年は「天草四郎メモリアルホール」という名称でしたが、2018年4月より「天草四郎ミュージアム」に改称されました。

ここは天草・島原の乱の歴史的背景、及び南蛮文化の影響を受けた当時の模様を、資料と映像によりわかりやすく紹介されている施設。天草四郎ミュージアムのわりには、天草四郎についてはちょっと物足りなさが残ります。なお、館内には「俺たちのフィールド」などで知られる漫画家 村枝賢一氏の天草四郎画があります。

ミュージアムから少し離れたところに、「殉教天草四郎之像」はあります。こちらの像は幼い普通の少年のよう。16歳で亡くなっているので、このような姿が本当の姿かもしれません。

STY31438

夜間はライトアップされます。

STY11296

<天草四郎ミュージアム>
住所:熊本県上天草市大矢野町中 977-1
開館時間:9:00~17:00(最終入館は16:20まで)
休館日:12/29~1/1、1・6月の第2水曜日
入館料:大人 600円、中学生以下 300円、幼児は無料
ホームページ:https://www.t-island.jp/spot/137
営業時間は変更があるかもしれませんので、HPで確認してください。

天草パール・センター

STY61811

天草五橋の4号橋(前島橋)と5号橋(松島橋)の間にあるのが「天草パール・センター」です。こちらも「藍のあまくさ村」と同じく、物産施設やレストラン、水族館のあるドライブインのようなところ。名前の通り真珠の販売所やお土産物売り場があります。

天草四郎像は駐車場脇に建てられています。こちらの像は刀を携えつつも、手には鳩を乗せています。愛らしさのある顔に、刀を持つ勇ましい像。戦いと平和、幼さと勇ましさという相反するものを併せ持つ、個人的には一番好きな四郎像です。

なお、「天草パール・センター」にあった「天草パール・マリア館」は現在は閉館しております。現在はイルカと触れあえる「海中水族館シードーナツ」がメインの施設となっています。

<天草パール・センター>
住所:熊本県上天草市松島町合津6225-8
営業時間:施設によって違います。HPで確認してください。
営業時間:10:00~16:00(年中無休)
ホームページ:http://www.amakusapearl.com/

天草市立天草キリシタン館

STY51791 (2)

天草下島の中心地、天草市本渡の本渡城跡の殉教公園に「天草市立天草キリシタン館」があります。天草キリシタン史、南蛮文化の伝来と天草、天草・島原の乱、乱後の天草復興とキリスト教信仰と4つのゾーンに分けて、解りやすく解説されています。

特に天草・島原の乱に関しては、詳しく解説されていて良く理解できるようになっています。そして、こちらの博物館の売りはなんといっても、国指定の重要文化財「天草四郎陣中旗」。通常はレプリカが展示されていますが、年に数回実物が公開されます。私が見たのはレプリカですが、戦でついたであろう血痕や矢弾の跡があり、戦で使われた生々しさが感じられました。

キリシタン関連の博物館はたくさんありますが、マリア観音の収蔵物などこの博物館が一番充実しているように思われます。オススメの施設です。

そんなオススメの施設の入り口に、天草四郎像は建っております。「天草四郎ミュージアム」や「天草パール・センター」と違い、幼さよりは凜々しさを感じさせる像になっています。

STY51787

<天草キリシタン館>
住所:熊本県天草市船之尾町19番52号
開館時間:8:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日: 12月30日~1月1日
観覧料:大人 300円 高校生 200円 小・中学生 150円
ホームページ:https://www.city.amakusa.kumamoto.jp/kirishitan/index.htm

鬼池港

STY51781

鬼池港は天草下島にある港で、対岸の島原半島の口之津港との間にフェリーが運航されています。車やバイクなどで天草四郎像を巡る旅をするのであれば、こちらを利用して島原城や原城跡に訪れると便利です。

フェリーターミナル前に天草四郎像は建っております。こちらは「天草キリシタン館」のものよりさらに、凜々しくキリッと引き締まった表情をしております。

首のひらひらと胸の十字架がなければ、新撰組の沖田総司といっても通用するんじゃないかと思う。なお、首のひらひらは、襞襟(ひだえり)といって、16世紀半ばから17世紀前半のヨーロッパ諸国において流行したファッション。宗教的な意味はないようです。

<島鉄フェリー鬼池港>
住所:熊本県天草市五和町鬼池5087
出港時間:7:30~18:15で約2時間間隔で7便。
ホームページ:https://www.shimatetsu.co.jp/ferry/

島原城

STY92467

場所は天草から島原に変わって、島原市にある島原城内にも天草四郎像があります。

島原城の天守閣は1964年に復元され、現在キリシタン史料館として島原の乱にまつわる史料が展示されています。また、敷地内には長崎平和公園の平和祈念像の作者である北村西望氏の代表作を展示している施設、西望記念館があり、その近くに天草四郎像があります。勇ましさはなく、目をつむり手を合わせる姿は、宗教的な意味合いが強いのかも。

STY92471

なお、島原城では島原ゆかりの武将たちの姿をした人たちが、来場者に「おもてなし」をしてくれます。その中には天草四郎もいらっしゃいました。

STY92473

<島原城>
住所:長崎県島原市城内1丁目1183-1
開館時間:9:00~17:30
休館日: 年中無休
観覧料:大人 550円、小・中・高校生280円(敷地内は無料では入れます)
ホームページ:https://shimabarajou.com/

原城跡

STY02561

原城は島原・天草の乱の終盤において、キリシタンや農民たちが籠城をおこなった場所。乱の後、幕府軍は原城を徹底的に壊し、現在は広い敷地に遺構が残るのみです。2018年に世界遺産登録が決まった「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成遺産にもなっています。

その本丸跡に天草四郎像は建っております。島原城にあるものと同じ姿。その近くには天草四郎の墓があり、墓石は西有家町にある民家の石垣の中に埋もれていたもの。その後ゆかりの深い原城に移し供養したと言われています。

STY02573

<原城跡>
住所:長崎県南島原市南有馬町
ホームページ:https://www.nagasaki-tabinet.com/course/c60311/

まとめ

以上、7体の天草四郎像の紹介でした。写真はすべて2016年に撮影したもので、現在は変わっている可能性があります。

今回改めて天草四郎像に調べ直してみると、このようなページにたどり着きました。

天草四郎の銅像が天草にいくつあるか | レファレンス協同データベース
レファレンス協同データベース(レファ協)は、国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築する調べ物のための検索サービスです。参加館の質問・回答サービスの事例、調べ方、コレクション情報など調査に役立つ情報を公開しています。

国立国会図書館のページなのですが、「天草四郎の銅像が天草にいくつあるか」の質問があり、その回答が書かれています。回答としては9体のようですが、その回答が不親切というか、しっかりとした地名が書かれておりません。

大矢野の天草四郎公園・1
松島のパールセンター前・1
鬼池港・1
キリシタン館内と館外・2
国際ホテル入り口・1
歴史民俗資料館・1
藍の天草村・1
島外
原城跡・1

以上のようにあるのですが、「大矢野の天草四郎公園」は天草四郎ミュージアム、「松島のパールセンター前」は天草パール・センター、鬼池港、「藍の天草村」は藍のあまくさ村、原城跡のものは紹介した通り。島原城のものはこの回答の時点でなかったのかもしれません。わからないのが3つ。

キリシタン館内と館外とあるのですが、天草キリシタン館の館内になかったような気がするのですが、不明。

国際ホテルは現在の天草アレグリアガーデンズのこと。現在、四郎像があるのかは不明。

歴史民俗資料館はどこの歴史民俗資料館かわからず。天草下島には歴史民俗資料館という名の公的施設は3つ。本渡歴史民俗資料館、五和歴史民俗資料館、倉岳町にある歴史民俗資料館です。グーグルマップで確認してみましたが、衛星写真からはそれらしきものは見えず。結局、不明。

国立国会図書館のページにあるものは、2012年の回答なので現在はなくなっているのかもしれません。もし、天草四郎像を巡る旅を考えている方がいらっしゃいましたら、確認していただけるとうれしい。

もし私がまた天草の方にいく機会があれば、もう一度しっかりと天草四郎像を巡る旅をしたいと思っています。