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ザウルスの意地!アイゲッティMI-P2【過去モノ】

さて、今回は家の中に眠っていたモノを紹介する、【過去モノ】です。過去に使っていたものを捨てる前に、データとして残しておこうという企画です。

前回のザウルスPI-7000に続き、今回もザウルス、アイゲッティMI-P2です。

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ザウルスの対抗勢力の登場

Wikipediaによると、「ザウルス (Zaurus) は、シャープ株式会社が日本国内および海外で製造・販売していたPDA製品名である。」と書かれています。PDAとは、携帯情報端末のことで、Personal Digital Assistantの略。

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こちらにも書いたように、電子辞書が進化したものという捉え方が、良いかと思います。一定のユーザーを獲得していたザウルスですが、90年代後半、新たなライバルが現れました。マイクロソフトWindows CEを搭載したハンドヘルドPCや、Palm OSを搭載したパームサイズPCです。パソコンとの連携を重視したもので、これらも結構売れました。

ハンドヘルドPCでは、カシオ カシオペア、NEC モバイルギア、HP ジョルナダなど。どれもキーボードがしっかりしていて、文字の打ちやすさが売り。Windows CE搭載機はWindowsパソコンとデータをシンクロさせ、エクセルのデータを持ち運ぶような使い方も出来ました。

パームサイズPCでは、IBM WorkPadやソニー クリエなど。当時の私はWindows CE派だったので、これらは使いませんでしたが、よく売れてましたね。当時、私は家電量販店のPCコーナーで販売員をしていました(1998年~2000年)。Windows CEマシンが好きで、色々持っていたので、これらのモバイルマシン担当していました。肌感覚では、ハンドヘルドPCより、パームサイズPCの方が売れていた印象です。

それ以外にも携帯電話コーナーでの扱いだった、ポケットボード(携帯電話でメールをするツール)なんかも、女性に人気がありました。

90年代後半はPDAが一気に普及し始めました。ザウルスはというと、ビジネスマン向け(悪い言い方をすると、おじさん向け)の印象が強く残り、この流れに取り残された印象でした。ただ、固定ファンの根強い人気はありましたが。

そこでシャープは、ザウルス アイゲッティ(MI-P1)という低価格の若者向けモデルを出しました。インターネット接続を重視した、カジュアルモデルです。

シャープ、38,000円のインターネット機能付きPDA「ザウルス アイゲッティ」

出典:PC WATCH

これが結構評判が良く、私も興味を持っていました。従来からの技術を使って、わかりやすく使いやすく、作られている印象です。OSとハード両方を一体になって、開発している強みが出たのではないでしょうか。ここにシャープの意地というか、ザウルスの意地をみました。

しかし、残念なことに、デザインがおもちゃっぽくて、私は購入をためらいました。しかし、しばらくすると、ビジネスマン向けに考えられたらしい、アイゲッティMI-P2が登場したのでした。

MI-P2スペック

http://web.archive.org/web/20010218150302/http://www.sharp.co.jp/corporate/news/990705.html

  • CPU:32ビットRISCプロセッサ
  • 本体メモリー:10MB(DRAM 2MB、フラッシュメモリー 8MB)ユーザーエリア:約7.0MB
  • 表示部:320x240ドット、3.8型モノクロ16階調液晶
  • 操作方法:ペン操作、スクロールボタン
  • 希望小売価格:50,000円(税別)
  • 外形寸法 幅約145mm×奥行約78mm×厚さ約15~17mm
  • 質量 約170g(単4アルカリ乾電池2本、保護カードおよびタッチペンを含む)

ペン操作だけで無く、ハードウェアボタンも備えておりました。また、携帯電話やPHSに専用ケーブルでつなぐことで、電子メールの送受信やインターネットへのアクセスが可能。別売オプションのクレードルで、パソコンとのデータ交換も。

おもちゃっぽさは無く、完全なビジネスモデルです。しかし、比較的安価ですし、これは良いと購入したのでした。

各部チェック

各部を見ていきます。

上部左側に、ACアダプター端子。

本体左側には、オプションポート16と光通信ポート。

本体右側には、コンパクトフラッシュスロット。今ではほとんど使われなくなった、コンパクトフラッシュですが、今でいうところのSDカードのようなメモリーカードです。

蓋の右側に、スタイラスが収納できるようになってます。スタイラスペンは引き出して長くなります。

裏には初期化ボタンもあります。

単4電池2本使用。公式では、使用時間 連続表示約40時間/連続通信時間約8時間となってます。

画面

ずいぶん長い間、放りっぱなしでしたが、電池を入れたら動きました。

時刻設定から。

起動画面。当時、使っていたシャアザクのデータが残っていました。

ホーム画面。よく使っていたのは、やっぱりアドレス帳。仕事関係の人の、電話番号管理に使っていました。

乗り換え案内もよく使ってました。

MI-P2と私

私がこれを手に入れたのは、発売後すぐでした。当時はカシオのカシオペアを使っていたのですが、仕事で使うにはちょっと大きい。ズボンの後ろポケットに入れてましたが、後ろポケットがパンパンでした。そこでコンパクトなこちらに乗り換えたわけです。

アドレス帳やパソコンで作ったエクセルのデータを持ち運ぶような使い方でした。PI-7000に比べると、かなり使った印象が残っています。この後仕事を辞めて、私の暗黒時代に突入してからは、あまり使わなくなりましたが。仕事では良き相棒でした。

当時持っていたモバイルマシンの、カシオ カシオペアや日立 ペルソナ、Windowsパソコンの東芝リブレット70などは、あげたり売ったりしてしまったのですが、ザウルスだけは残していました。何故か分からないのですが、愛着があったのかなぁといったところです。

この後ザウルスはリナックス搭載モデルを出したりとがんばっていましたが、2008年に生産終了。他のPDAに負けたのでは無くて、携帯電話にユーザーを持って行かれたかと。特にdocomoのiモードの登場が大きかったでしょう。

その後シャープはPHS端末として、W-ZERO3を発売。ザウルスで培ったノウハウが、余すところなく投入されたのでは無いかと思ってます。