さて、先日伊勢旅ツーリングをしたのですが、その時に訪れた伊勢市河崎の町歩きレポートです。
伊勢の観光というと、伊勢神宮ですが、それ以外には?と聞かれるとあまり出てこないと思います。少し離れた二見浦、さらに離れて、鳥羽・志摩といったところが、伊勢神宮とセットになった、観光スポットかと思われます。
今回紹介する河崎地区は、伊勢市駅・宇治山田駅から徒歩10分くらいの場所にある、昔ながらの蔵や町家が残る、ちょっと良い感じの町なのです。
伊勢神宮とセットで、ちょっと訪れるのも、楽しいかもしれません。
伊勢市河崎地区
河崎は、伊勢市の中心を流れる全長7キロ余りの勢田川の中流域両側に広がる町である。勢田川の水運を生かした問屋街として知られ、特に江戸時代からは伊勢神宮の参宮客への物資を供給する「伊勢の台所」として栄えた。当時は蔵や町家が川の両岸に建ち並び、直接船から物資を蔵に入れることができるようになっていた。
勢田川の景観は、昭和49年7月7日の「七夕水害」を契機にした河川改修工事によってその姿を一変した。しかし川に沿って続く歴史ある町並みの景観は、今もなお町の人々によって守り育てられている。
出典:伊勢河崎商人館HP
最近では、昔ながらの蔵や町家を改装して、オシャレなカフェやショップが増えてきています。注目の地区といって良いでしょう。
河崎地区を歩く
昨日は河崎地区にある宿屋、伊勢ピットに宿泊。早朝、たくさんの蔵が残るこの町を歩くことに。もちろんお店などは、営業時間前なので、立ち寄ることはありません。町の姿を見て回るのみです。
伊勢ピットを出発し、瀬田川と平行する細い道を北上します。
昔からの建物で、昔からの商店。履き物問屋、水野商店。
こちらは、cafeワック。夜は古民家BAR。アクセサリーのワークショップをされていたりもします。
創業が、万延元年(1860年)のお菓子屋さん、播田屋(はりたや)。絲印煎餅(いといんせんべい)が有名。
こちらは蔵を改装した、居酒屋さん。
こちらは古本屋さん。ちょっと歩くだけでも、昔ながらのお店や、昔ながらの建物を改装したお店がたくさん見られます。
たくさんありすぎです。
伊勢の注連飾り
ここでちょっと視線を変えて、注連飾りについてです。一般的に注連飾りは、お正月にかざるものですが、伊勢では一年中つけているそうです。そこでよく見てみると、
お店や住宅に、飾られていました。気になったのが、書かれている言葉。「蘇民将来 子孫家之」「千客万来」「笑門」の3つのパターンがありました。
唯一違ったのが、こちら。「久那戸之神」は厄除け的な神、もしくは道祖神的な神。たくさんの注連飾りを見た中で、ここだけでした。何か、こちらの家には言い伝えがあるのだろうか。
河邊七種神社(かわべななくさじんじゃ)
歩いていると、神社が見えました。こちらの神社は、河邊七種神社。
河崎の中心部在り、古くから「天王さん」として親しまれているとのこと。毎年行われる天王祭は、岳の開山、世義寺の護摩さんと並び、伊勢の三大祭に数えられているらしい。
ちょっと立ち寄ってみました。
小さな橋があるのですが、これが昔の環濠の名残のようです。
入ってすぐに、ご神木が。
境内には、吉家稲荷神社もありました。
瀬田川沿いを歩く
瀬田川沿いは遊歩道として整備されています。昔は川から直接、蔵に商品を運び込んだそうです。現在は川が整備されたので、直接蔵と川はつながっていませんが、その名残を見ることが出来ます。
川沿いに出ると、使われていない郵便ポストがひっそりと立っていました。意図してなのか、ただ取り残されてしまったのか。良い感じ。
このあたりには、野良猫が住んでいるようで、歩いていると近寄ってきました。
猫の相手はこれくらいにして、川沿いを進みます。
川の駅。こちらからは、周遊船が出ているとのこと。
蔵が川とつながっていた名残が見られます。
この川沿いにも、立派な蔵が残っていました。
この後は川沿いをはなれ、宿にもどります。
本当に、たくさんの蔵が残っていました。現在、町が一体となって、盛り上げていこうとしている、そんな印象の町です。ただ、古民家カフェなどは、今やどこの町にもある印象がします。これらたくさんの古い蔵や建物を、どう活かしていくのか、これからが注目ですね。