さて、今回は全天球カメラ「RICOH THETA SC2」を使って、基本的な撮影について色々やってみました。THETAを使えばどんな写真になるのか、実際の効果がわかるような写真を使って解説します。
3つの撮影方法
ricoh thetaの撮影方法というと、本体を手に持って撮影、自撮り棒を使い撮影、(三脚などを使い)本体を置いて撮影と3つ考えられます。
実際に撮影してみて、撮影した画像がどのようになるのか見てみたいと思います。
本体を手に持って撮影
まずは本体を持って撮影した場合、どのような写真になるかというと、
ある意味THETAで撮った写真らしい、自分の手がバッチリ写る写真になります。自撮りとしてはこれで良いかもしれませんが、絶対に本人が写ること、手がどうしても不自然に見えることなど、やはり写真としてみると違和感が残ります。
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
自撮り棒を使い撮影
次に自撮り棒を使って撮影。今回は自撮り棒がないので、コンパクトな三脚を自撮り棒風にして撮影しました。
自撮り棒替わりの三脚の雲台部分に違和感があるかもしれませんが、それほど不自然に見えないような位置にすることで、なんとか不自然さをなくそうとしてみました。
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
本体を置いてセルフタイマーを使い撮影
三脚を使い手すりの平らな部分にのせて、セルフタイマーモードで撮影。自然なポーズで写真が撮れています。ただ、三脚の雲台の不自然さはやはり残ります。しかし、これはどうしても仕方が無いですね。
もし撮影場所で隠れることができる場所があれば、本人無しの写真を撮ることも可能です。また、同じ場所で自身の位置を変えて撮影することで、後の画像処理で本人を消すことも出来そうです。
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
撮影方法まとめ
ということで、本体を手に持って撮影、自撮り棒などを使い撮影、(三脚などを使い)本体を置いて撮影と3つの方法で撮った写真を見ていただきました。
本体を持つ、自撮り棒などを使うといった方法は、やはりポーズに不自然さが残ります。まぁ、自撮りとはそんなものと考えればそれまでですが、360°すべてを写すということは、自身がほぼ必ず写るということです。不自然さをなくすということでいうと、三脚などを使い本体を固定し、セルフタイマーモードでの撮影がTHETAには1番良いのではと考えます。
THETAからの距離
カメラのレンズにおいては望遠レンズに比べると、広角レンズの方が遠近感が強くなります。超広角レンズ以上ともいえるTHETAでは、近くのものはより近く、遠くのものはより遠く見えることになります。
ここで自身を入れて撮影する時に、THETAからどれくらいの距離をとれば、自然にかつ存在感を持って写るのか、THETAからの距離を変えて実験してみました。方法は三脚を使ってTHETAを固定、50,100,200cmと離れて撮影します。
50cm
50cmくらいの位置だと、ホーム画面の位置でそれなりの存在感を持って写ります。カメラの高さの問題もあり、お腹あたりが強調され(太っているということもあります)、若干体形に違和感を感じるかもしれません。
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
100cm
1mの位置になると存在感はすこし薄くなりますが、わりと違和感なく写ります。
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
200cm
2mくらい離れてしまうと、存在感はかなり薄くなってしまいます。例えば通行人のふりをして自身の存在を消したい場合などはこれくらい離れれば良いのではないでしょうか。
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
10cm
最後に10cmくらいで撮った写真です。ホーム位置だとお腹と股間あたりのアップ写真になってしまいお見苦しいものになるので、少し角度を変えて。ほぼのぞき込むような形になります。あまりTHETAの真上になると写らない場所にかかるので、注意が必要です。
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
距離まとめ
実験の結果、THETAからの距離は50cm~100cmくらいが自然でよいかと考えます。
よくよく考えれば、手を伸ばして撮影したり、自撮り棒を使っての撮影だとこれくらいの距離です。難しいことを考えずに普通に使えば、自然に写るようになっているということですね。メーカーもバカじゃありません。
THETAの高さ
THETAから50cm離れた距離で撮影した時に、お腹のあたりが強調されるように見えました。それであるならばTHETAの高さを変えればまた写りかたも変わるのでは無いかと。
今度はTHETAの高さを変えて撮影してみました。
THETAのレンズ部分の位置を12cm、50cm、78cm、120cmにして、それぞれ撮影してみました。THETAから1mの位置に置いた自転車の写りで、どのように変わるかを見ていただきます。
12cm
ほぼ地面に置いた高さからの撮影です。ホーム位置では地面の存在が強いです。ただ、自転車の写り自体は少し下から見上げる感じで、それほど違和感なく写ります。人間だと足長に映るような感じですね。
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
50cm
三脚の足を伸ばさずにおいた高さからの撮影です。これも自転車に不自然な感じはありません。
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
78cm
位置が高くなることで、自転車の下の方がすぼむような形で若干歪に見えるかもしれません。
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
120cm
自転車を見下ろしている感じになり、人物は短足になります。遠景の団地の建物はそれほど印象は変わりませんが、THETAに近いものほど印象が変わることになります。
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
高さまとめ
これはTHETAに限らずのことですが、写真を撮る上で視線の高さは重要ということです。見上げるように撮るのか、見下すように撮るのか。THETAがソフト上で視点を動かせるといっても、視点の高さを変えることは出来ません。被写体をどのように撮りたいのか、撮影時に高さを意識することが重要です。
まとめ
今回は色々と撮影方法を設定して撮り比べてみました。撮影方法、THETAからの距離、高さなどの条件で撮れる写真も変わってくることがわかっていただけたでしょうか。
撮影方法としては、三脚を使ってセルフタイマーモードでの撮影がより自然で良さそう。
撮影距離はTHETAから50cm~100cmくらいが、自然かつ存在感があり良さそう。
THETAをセッティングする高さも重要。人物を写す時は、足が長くなったり短くなったりもするので気をつける必要がありそうです。
次回は今回の実験結果を把握した上で、色々なところで撮影した画像を紹介したいと思います。
