さて、今回はブログを続けてきたことの役得というのでしょうか、とある所から360°カメラ「RICOH THETA SC2」をお借りして、紹介記事を書くことになりました。
以前から360°カメラには興味があったのですが、少々お高いのでなかなか手が出ませんでした。今回は短い期間ですがお借りすることが出来たので、色々と試しまくってその魅力を感じ、伝えたいと思っています。
第1回目は「RICOH THETA SC2」についての基本的な性能の紹介です。
RICOH THETAとは
まずはRICOH THETAシリーズについて。
RICOH THETA(リコー シータ)は2013年からリコーが発売している全天球カメラのシリーズ名。スティック型のボディに搭載した二つの屈曲光学レンズによって、ワンショットで全天球を撮影することができる世界初のデジタルカメラです。
一度に2枚の魚眼レンズで同時に撮影、2枚の画像を合成することで全天球写真を作成します。撮影した画像はアプリケーションソフトを使用することで、上下を含めた360°の歪みの少ないパノラマ写真に展開することができ、視点の移動も可能、Google ストリートビューのような画像を撮影することができます。
また撮影した画像は、専用サイト「theta360」を経由することで、ブログに埋め込んだり、FacebookやTwitterなどに投稿することができます。(以上、wikipediaを参照。)
撮影された画像は、上記のようなJPG画像で保存されます。スマホやPCの専用ソフトを使うことで、360度視点の移動が可能になります。
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
RICOHは2013年に初期モデル「THETA」を発売して以来、性能を進化させ、ラインナップを増やしてきました。現在は、他社からも全天球カメラは販売されていますが、この分野ではパイオニアをいえるのが、RICOH THETAシリーズといえます。
現在のラインナップとしてはフラッグシップモデルの「THETA Z1」と、初心者向けのモデル「THETA SC2」があります。
RICOH THETA SC2
今回紹介するモデルは初心者向けのモデル、「THETA SC2」です。フラッグシップモデルである「THETA Z1」に比べるとお手頃な価格で、カラーも4色用意。Z1に比べると無骨な感じは無く、女性でも親しめるカラーラインナップといえるでしょう。以下、詳しく見ていきます。
本体外観
お借りしたのは、本体色ブルー。本体にボタンは5つ。上の写真で見えているボタンですべてです。難しそうな感じはしませんね。本体中央にある大きなボタンが、シャッターボタンです。
実はシャッターボタンがある方が正面では無く、THETAロゴのある方が正面です。360度撮れるのですが、最初に表示される位置(ホーム位置)に関わってきますので、これは覚えておいた方が良いです。
側面にあるボタンは、上から電源ボタン、無線ボタン、モードボタン、セルフタイマーボタン。
底面には三脚用ネジ穴とPC接続および充電用のUSB端子(Micro-B)があります。モザイクの所はシリアルナンバーが入っています。
本体上部にはスピーカーとマイク穴があります。
シャッターボタン下の表示パネルはこのように表示されます。
上は通信状態で、中はモードもしくは警告、下がバッテリー残量やセルフタイマーモード表示、処理中などの状態もここに表示されます。
スペック
今回は静止画を重視して、静止画に関する主なスペックを紹介します。動画などのスペックに関しては、メーカーHPを参考にしてください。
発売日 | 2019/12 |
外形・寸法・質量 | 幅45.2mm × 高さ130.6mm × 奥行22.9mm(レンズ部含む) / 約104g |
レンズ | 6群7枚、F2.0、撮影距離 約10cm~∞(レンズ先端より) |
撮像素子・静止画解像度 | 1/2.3型裏面照射型CMOSイメージセンサー(有効画素数 約1200万画素×2)、出力画素数 約1400万画素相当、JPEG:5376×2688 |
記録媒体/記録可能枚数 | 内蔵メモリー 約14GB、静止画:約3,000枚 |
撮影モード | 静止画:オート、シャッター優先、ISO優先、マニュアル |
露出制御モード | プログラムAE、シャッター優先AE、ISO優先AE、マニュアル |
露出補正 | -2.0~+2.0EV 1/3EVステップ |
ISO感度 | 静止画:オート ISO64~1600、上限設定可能。ISO優先、マニュアルでは3200可 |
シャッタースピード | 静止画:オート 1/25000秒~1/8秒、シャッター優先 1/25000秒~1/8秒 、マニュアル 1/25000秒~60秒 |
撮影時機能 | 静止画:ノイズ低減、DR補正、HDR合成、インターバル撮影、マルチブラケット撮影、セルフタイマー(2,5,10秒)、マイセッティング |
ホワイトバランスモード | オート、屋外、日陰、曇天、白熱灯1、白熱灯2、昼光色蛍光灯、昼白色蛍光灯、白色蛍光灯、電球色蛍光灯、水中、色温度(2500K~10000K) |
電源 | リチウムイオンバッテリー(内蔵) 、静止画:約260枚、動画:約60分撮影可能 |
記録ファイル形式 | 静止画:JPEG(Exif Ver2.3) DCF2.0準拠 |
同梱品 | ソフトケース、USBケーブル |
外部インターフェース | microUSB:USB2.0 |
使用温湿度範囲 | 0℃~40℃、90%以下、保存温度範囲 -20℃~60℃ |
※各種設定の変更はスマホにておこないます。
SCとSC2の違い
前モデルのSCからの変更点は以下の通りです。
- 本体にセルフタイマーボタンを追加
- 本体に状態表示パネルを追加
- 動画撮影において、4K(3840×1920) 30pや2K(1920×960) 30pが可能に。SCはフルHDまで
- Bluetooth機能に対応
- プリセットモード(顔モード、夜景モード、車窓モード)が用意
- 内蔵メモリーが8GBから14GBに
- ISOが静止画時に100~1600から64~3200、動画時は100~1600から64~6400に
- シャッタスピードが静止画時に1/8000~60秒から1/25000~60秒、動画時は1/8000~1/30秒から1/25000~1/30秒に
本体サイズは変わらず、重さがわずか2gのアップのみ。それでいてメモリー増加、ISOやシャッター速度などの撮影機能の強化が図られています。
本体にセルフタイマーボタンと状態表示パネルを追加したことにより、使いやすさの面でもパワーアップされているといえるでしょう。
THETAはスマホ必須
スペックのところにも書きましたが、各種設定の変更にはスマホが必須となります。また、リモート撮影したり、画像を編集するにもスマホアプリが必要になってきます。
THETAを使う上で必要なアプリは、「RICOH THETA」と「THETA+」の2つ。
RICOH THETA
「RICOH THETA」は本体の設定変更したり、リモート撮影をするために必要なアプリです。
・iOS版アプリ

・Android版アプリ
THETA+
「THETA+」は撮影した画像を編集するソフト。THETA撮影画像ではおなじみの、リトルプラネットに変換するにはこのアプリが必須です。
・iOS版アプリ

・Android版アプリ
PCソフトでは編集できない
スマホを使うのが苦手な私は、PC専用ソフト「RICOH THETA」を使えばPC上で色々と出来ると思っていました。しかし、本体の設定変更はもちろん、リトルプラネットなどの画像切り出しは出来ず、画像キャプチャのみとなっています。
このPCソフトではTHETA本体からの取り込み・閲覧、専用HP「theta360.cm」への投稿がメイン機能です。以下にキャプチャ画像を。
ソフトでぐりぐり動かして、それをキャプチャという形で取り込みます。「THETA+」でいうところのミラーボールにすることは可能ですが、リトルプラネットにはならず。
ただし、THETAで撮影した画像はJPG画像として出力されるので、汎用の画像編集ソフトでの編集は可能。リトルプラネットのような効果は難しいですが、色調の変更や人物を消すことはうまくやればできそうです。
今回は基本的な機能の紹介でしたが、次回からは実際に撮影した画像を使ってTHETAの魅力を紹介します。
