オートバイ日本一周を描く『日本をゆっくり走ってみたよ ~あの娘のために日本一周~』を見た。

さて、今回はアマゾン プライム オリジナルドラマ「日本をゆっくり走ってみたよ ~あの娘のために日本一周~」を見た感想です。このドラマ、オートバイでの日本一周を描いてます。日本一周を考えている人も、参考になるかもしれません。

「日本一周してあの娘にふさわしい強い男になる!」人生に行き詰まったマンガ家・吉本浩二は、ただただ好きな女の子への思いを胸に、バイクで日本一周を目指す。久々の学友との再会やハプニングを不器用かつマイペースに越えていく吉本。そんな姿と日本各地の景色と共に届くのは、些細だけど心に残る、普通の人々のおかしみや切なさ・・・。実録マンガをもとにした、アラサー純愛ロードムービー。

日本一周旅行記の本をいくつか読んだのですが、実はどれも面白いと思ったことがありません。面白く感じないのには、明確な理由があります。

世界一周ものも同じなんですけど、それぞれの土地でのエピソードトークといった形で、物語を貫くドラマが無いのです。日本一周なり、世界一周の終わりは、家に帰ってくること。家へ帰るに向けて、話が盛り上がってこない訳です。それぞれのエピソードは楽しいけど、全体としてはちょっと、ということです。たとえばRPGなんかだと、旅の終わりに世界を破滅に導こうとする敵を倒す訳なのですが、日本一周ものには、そういうのがありませんから。

要はラストに向けての盛り上がりが無いから、面白く感じないということです。これがブログなんかだと、話は別です。リアルタイムで読むのであれば同時性があって、一緒に旅をしている感覚になります。日本一周の終わりは、長い期間をかけた旅の終わりです。日本一周をしている人の一挙手一投足を読み、やっと家に戻ってきたという旅人の心と共感できる訳です。これは旅行記とは、違った面白さでしょう。

前置きが長くなりましたが、今回紹介するドラマは、タイトルにあるように、「あの娘のために日本一周」する訳です。日本一周して強くなって、思いをよせる女の子に告白するという内容です。日本一周を終えた後に、告白するというイベントが待っているのです。そして、旅中にもメールや電話のやりとりがあり、最後の告白への伏線となっていく訳です。物語に一本の筋がある、これはうまいやり方だなと。

全14話あるのですが、キャンプあるある、バイクトラブル、途中で出会うちょっと変わった人、古い友人との再会、実家への帰省と、毎回飽きさせません。旅人あるある的な内容ですが、クセのある俳優たちが、いい味を出してくれています。各回、登場する人物の面白さと、告白への伏線が、うまく交わり毎回盛り上げてくれます。ゲスト俳優も豪華です。

レビューでは、大きなドラマ(展開)が無いと書かれている方もいますが、最後の告白へ向けての、心の揺れ動きが丁寧に描かれていて、最後まで引っ張っていてくれてます。

出だしの3話くらいまで展開が平板で、ちょっと退屈かもしれませんが、4話くらいから面白くなってきます。最初は悶々と1人で悩んでいる姿が多くて、つまらないんですよね。4話からは、思いをよせる女の子との関係性が強くなり始め、話が転がり出すといったところです。

ただ、主人公の煮え切らない姿が、見ていて腹が立ちます。優柔不断というか、人に流されやすいというか、見ていてイライラしちゃいます。こういうはっきり物を言えないタイプの人は嫌いです。そんな主人公を、濱田岳がうまく演じています。情けない顔が、なんとも言えず良いですね。

ロードムービーとしても、恋愛物としても、楽しめます。日本全国でロケされているので、日本全国各地の風景も、ドローンなどを駆使して、美しく映し出されています。日本一周経験者には、もう一度旅のおさらいができるかも。日本一周をやろうと考えている人には、ここに行ってみたいと思う風景があるかもしれません。ただ、バイクやキャンプにこだわりのある人には、それらの描写に物足りなさを感じるかも。

はたして告白の行方はどうなるのか? 良い方の予想外が最後に待っています。

放送開始が2017年10月なので、今さら感はありますけど、結構楽しめますよ。なお、印象に残ったのは、山崎紘菜演じるSR女子です。バイク乗りの女の子って、それだけでかわいい。

脚本:前田司郎 音楽:遠藤浩二 監督:湯浅典子、藤井道人、北川瞳 出演:濱田岳/本仮屋ユイカ/山崎紘菜 ほか 原作:吉本浩二「日本をゆっくり走ってみたよ~あの娘のために日本一周~」(「漫画アクション」双葉社刊)

アマゾンプライムのオリジナル物なので、プライム会員で無いと見られないですが、アマゾンを普段からよく利用する方なら、プライム会員になるのも良いかと。